久部と是尾が打ち上げ会場に到着すると、店には倖田リカ(二階堂ふみ)、パトラ鈴木(アン ミカ)、浅野大門(野添義弘)と妻・フレ(長野里美)、彗星フォルモン(西村瑞樹)の5人、そしてテンペストの風呂須太郎(小林薫)と仮歯(ひょうろく)がいた。

久部が「安心と思う心が人の敵」と言いながら、音頭をとって乾杯し始まる打ち上げ。しかし久部がうれしそうに是尾を紹介すると、全員が戸惑った表情に。久部は気にせず是尾を案内しようとするが、リカに隣の席へ促される。

福岡にゆかりがある共通点から打ち解ける蓬莱(神木隆之介)と樹里(浜辺美波)

外では、久部を待つ樹里と蓬莱が話していた。樹里はベンチの端に座り、蓬莱は逆側に立ったまま。

蓬莱が、久部の演劇にかける情熱を賞賛すると、そっと微笑む樹里。そして、自分はWS劇場の人々に対して先入観を持ち、嫌っていたことを反省していると素直な思いを明かした。

そこで蓬莱は、公演前のお祓いの際に樹里が、お供えの野菜はその後“がめ煮”にすると答えていたことに触れ、「福岡のご出身ですか?」と尋ねる。

樹里の母は福岡出身で、蓬莱も中学まで博多にいたという共通点から、自然と打ち解けた雰囲気に。蓬莱は、さりげなくベンチの端に腰を下ろした。

テンペストには、テレビ局のプロデューサーと会っていた王子はるお(大水洋介)が到着。樹里のことをすっかり忘れている久部は、リカにビールを注がれていた。

そこへ、息子・朝雄(佐藤大空)の寝かしつけで席を外していた毛脛モネ(秋元才加)がやって来て、今日の出来を質問。久部が曖昧に返事をすると、隣からリカが納得いっていないのよね、と代弁する。

そういえば外に蓬莱と樹里がいたと思い出したように話すモネ。慌てた久部は立ち上がるが、すかさずその腕をリカが掴む。

リカに前の劇団を辞めた理由を問われ、シェイクスピアにくだらない笑いを入れたのが許せなかった、それなのに今日はもっとふざけた芝居だったと、本音を漏らす久部。それに対してリカは、好きなことをやるのは客が大勢来るようになってからだと言い聞かせた。

そんな日が来るのかとぼやく久部に、リカは「あなた次第」と酒を勧める。しかし悩んだ末、久部は樹里のもとへと向かった。