水10ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷さんの半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。
好景気に浮き足立つ世相の一方で、渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、ときに恋模様も。不器用ながらも、生きることに一生懸命な“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、ときに激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描きます。
2025年10月15日(水)に放送された第3話のあらすじ完全版を紹介します。
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』第3話あらすじ完全版
「やろうと思ったことは、思ったときにやるべきだ」 ハムレット
WS劇場向かいのアパート・グローブ荘の一室でシェイクスピア全集を並べ、原稿に悪戦苦闘している演出家・久部三成(菅田将暉)。WS劇場で行う『夏の夜の夢』の上演台本を執筆中なのだ。
「彼に頼ること以外に劇場の未来はない」そう心の中で唱える蓬莱省吾(神木隆之介)は、行き詰まった久部から夜食を頼まれる。蓬莱からの依頼で、パジャマ姿の倖田リカ(二階堂ふみ)はインスタントラーメンを作り差し入れた。

そこで『夏の夜の夢』が5幕あること聞き、その原稿の量を見たリカは、長すぎるとひと言。すでにある程度、内容を削っていると言う久部は「書き直す!」と原稿をビリビリに裂いて、再び台本の執筆に熱中するのだった。

その頃、WS劇場屋上では、シェイクスピアの芝居に興味のない彗星フォルモン(西村瑞樹)が「やりたくない」とこぼしていた。そんなフォルモンを気遣う相方の王子はるお(大水洋介)。
フォルモンは「コントオブキングス」の“笑い”に対する疑念もこぼし始め、煮え切らない返事をするはるおに苛立ちを隠せない。はるおの尻に蹴りを見舞う。