水10ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷さんの半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。

好景気に浮き足立つ世相の一方で、渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、ときに恋模様も。不器用ながらも、生きることに一生懸命な“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、ときに激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描きます。

2025年12月17日(水)に放送された最終話のあらすじ完全版を紹介します。

菅田将暉主演!三谷幸喜脚本!水10ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』登場人物・キャスト一覧

『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』最終話あらすじ完全版

「終わりよければ、すべてよし 途中の道がどうであれ」 終わりよければすべてよし

久部三成(菅田将暉)に、数々の予言を授けてきたおばば(菊地凛子)は、案内所でタロットカードをめくっていた。久部にもらった観葉植物は枯れ、出たカードは“塔”。久部の運気が下がっていることを察し、不穏な笑みを浮かべる。

WS劇場では『ハムレット』が上演され、倖田リカ(二階堂ふみ)がヒロイン・オフィーリアを演じていたが、力量不足を隠しきれない。そこへ兄・レアティーズ役の大瀬六郎(戸塚純貴)が登場すると、客席から黄色い歓声が。久部演じるハムレットと争うシーンでも、“大瀬コール”が起きるほどの人気ぶりを見せる。

終演後のロビーでは、大瀬が取材陣に囲まれ、蓬莱省吾(神木隆之介)もある観客から大瀬を絶賛する感想を語られていた。観客アンケートも大瀬についての言葉ばかりで、不満そうな久部。

その頃、久部の古巣である劇団・天上天下でも『ハムレット』を上演中だった。久部たちと因縁あるトロ(生田斗真)がハムレットを熱演している。劇団クベシアターを偵察していた制作スタッフのトンちゃん(富田望生)が、主宰・黒崎(小澤雄太)にWS劇場の様子を伝えると、黒崎は「手は打ってある」と言い…。

是尾礼三郎(浅野和之)は楽屋代わりのスナック「ペログリーズ」で、リカが演じるオフィーリアへの不満をケントちゃん(松田慎也)にぶつける。その後、体を休めに行くとペログリーズを出ていった。

女性用楽屋では、オフィーリア役の難しさに苛立つリカをなだめようと、久部が言葉を尽くしている。気まずい空気を変えようと、毛脛モネ(秋元才加)とパトラ鈴木(アン ミカ)はかつて黙って姿を消したダンサー・いざなぎダンカン(小池栄子)が渋谷に帰ってきていると噂話。しかし、リカは不機嫌なまま楽屋を出ていき、久部も追いかけていく。

続いて楽屋には、『お笑いスター誕生』出演に向けてネタ合わせをしようと、彗星フォルモン(西村瑞樹)がパトラを呼びにやって来る。

さらに、大瀬がモネをデートに誘いに来るが、モネは息子・朝雄(佐藤大空)優先でなかなか予定が合わない。シングルマザーの自分と付き合うとはこういうことだと釘を刺すモネを、大瀬は嫌な顔ひとつせず受け入れ、彼が去ったあとにモネは1人で微笑んでいた。