水10ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷さんの半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。
好景気に浮き足立つ世相の一方で、渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、ときに恋模様も。不器用ながらも、生きることに一生懸命な“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、ときに激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描きます。
2025年10月8日(水)に放送された第2話のあらすじ完全版を紹介します。
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』第2話あらすじ完全版
どんな手段でもかまいやしない、ただ目的を果たすまで リア王
ミラーボールが輝き、満員の客席から歓声があがる、かつてのWS劇場。ダンサーたちは誰もがイキイキとパフォーマンスをして、笑顔を輝かせていた。
しかし風営法の改正で規制が厳しくなり、今やWS劇場の客席はガラガラ。そんななか、久部三成(菅田将暉)はWS劇場の法被を身に着け、照明スタッフとして働き始める。

久部をWS劇場に誘ったのは、劇場支配人・浅野大門(野添義弘)。月末には劇場を閉めるのにと、隣に座る妻・フレ(長野里美)は不満げな表情だ。
思わぬ展開に驚いた久部は、真剣な表情で引き受け、その代わりにスナック「ペログリーズ」の支払いをチャラにしてもらうことになった。

取り戻した“バイブル”=シェイクスピア全集を開き、うれしそうな笑みを浮かべる久部。そこへ劇場スタッフの伴工作(野間口徹)がやってきて、久部を脅した用心棒・トニー安藤(市原隼人)を部下につけると紹介する。
さらに伴は、ダンサーたちの楽屋を案内。パトラ鈴木(アン ミカ)と毛脛モネ(秋元才加)は和やかに挨拶してくれたが、なぜか倖田リカ(二階堂ふみ)だけは久部と目を合わせてくれない。
リカはパトラに促され、一言だけ挨拶を返すも、またすぐに背中を向けられてしまう。

ジャズ喫茶「テンペスト」では、今日も従業員の仮歯(ひょうろく)から久部が、声の大きさを注意されていた。相手は、久部を追い出した劇団・天上天下のスタッフであるトンちゃん(富田望生)。
今夜から公演を再開すると聞いても、自分の舞台美術の心配をするばかりで戻る気のない久部に、戻ってきてほしい彼女は大声をあげた。