『冬物語』初日の開場時間を迎え、続々と観客が入り始めたWS劇場。隣のスナック「ペログリーズ」を楽屋代わりにしている是尾は、台本を読み返していた。
そこへ顔を出した久部に、『冬物語』のリオンティーズ役にはシェイクスピアのすべてが詰まっていると語る是尾。一方、久部が「いずれは西武劇場でやりたいと思っています」と目を輝かせて夢を語るも、その顔を見つめる是尾の手は震えている。
アルコール中毒の噂がある是尾を見張るよう、ケントちゃん(松田慎也)に命じる久部。しかし是尾はケントちゃんを言いくるめ、小さな明かり取りの窓から脱走してしまった。
道端で眠る酔った是尾(浅野和之)を発見!久部(菅田将暉)はある約束を交わす
いつも通り、もぎりの毛利里奈(福井夏)のダンスで開演を引き延ばすなか、道端で酔って眠り込んでいる是尾を発見。
慌てる久部や蓬莱省吾(神木隆之介)だが、目を覚ました是尾は自分の足で舞台へ。酒を飲んでいたとはとても思えない是尾の演技に、久部は舞台袖からうっとりと酔いしれる。
終幕後、是尾はケントちゃんにマッサージされながら、カットされた自分の長ゼリフを戻すよう久部に指示。しかし起き上がると謝罪し、次に同じことがあったらクビにしてくれと約束を交わした。
是尾の飲酒を心配して、このままではいけないと忠告する蓬莱に対し、久部は一喝。黙り込む蓬莱だったが、その表情は納得した様子ではなく…。
劇場ロビーでは、彗星フォルモン(西村瑞樹)が一同を焼肉に誘っていた。テレビの仕事が決まった前祝いに自分がおごる、と。パトラ鈴木(アン ミカ)や毛脛モネ(秋元才加)は二つ返事で誘いに乗るが、倖田リカ(二階堂ふみ)は客と約束があると出かけていく。
ジャズ喫茶「テンペスト」では、フォルモンの相方・王子はるお(大水洋介)が、テレビ局のプロデューサー(新納慎也)から仕事の話を聞いていた。
離れた席では、今日の公演を見ていた江頭樹里(浜辺美波)が、上演時間を短縮するためにカットできる部分を検討中。店へ入って来たリカは、樹里の近くの席へ。
そこへやって来た久部は、明らかにリカを気にしながらも、樹里と台本の相談を始める。人物相関図など細かくまとめたノートを見ながら、樹里は大胆にキャラクター自体のカットを提案。しかし、リカは樹里のアイディアを却下し、芝居のテンポを上げていくしかないと語る。
1週間前にも言われた「もっと勉強なさい」というリカの言葉に、顔色を変える樹里。
そこへ、風呂須太郎(小林薫)とも古い知り合いらしい危険な雰囲気の男・トロ(生田斗真)が、リカを迎えにやって来る。親しげに店を出ていく2人を見て、久部は激しく動揺。
リカに気を取られるあまり、礼儀正しく挨拶して去っていく樹里の、何かを飲み込んだような表情にも久部は気づかず…。
