WS劇場では、小学1年生の朝雄(佐藤大空)がクレヨンで描いた公演ポスターを、久部と蓬莱省吾(神木隆之介)が絶賛していた。褒めてくれた久部と蓬莱に、顔をほころばせる朝雄。

久部の指示によって、この絵のカラーコピーが街中に貼られることに。

さっそく準備しようとした蓬莱を呼び止めた久部は、自分が演じるパックが最後に言うセリフにひと工夫を加えたいので、書いてみてほしいと言い出す。放送作家の蓬莱にとってはうれしい仕事だ。

一方、立ち上がった久部を呼び止めた、劇場スタッフの伴工作(野間口徹)。パーライトを借りられるところがどうしても見つからないという報告を受けて、久部は仕方なくパーライトなしのプランに切り替える。

久部(菅田将暉)はストレッチをするリカ(二階堂ふみ)と2人きりで稽古をするが…

ステージでは、倖田リカ(二階堂ふみ)がストレッチ中。

昼稽古をしようにも、コントオブキングスの2人は営業、朝雄の母・毛脛モネ(秋元才加)は学校の家庭訪問など、スケジュールが合わず、夜のゲネプロ(通し稽古)まで全員での稽古ができない。

明日の公演初日がうまくいくのか尋ねるリカ。久部は自信たっぷりに「もちろん」と答えた。

さらに2人で稽古をしようと言い出した久部に、リカは物憂げにため息を漏らす。

自主稽古を始めるも、どんどん熱くなって大声をあげる久部に、リカはうんざり。雑巾を絞りながら感情を絞り出せという、熱血指導で感極まる久部に、リカは完全に冷めきっていた。

劇場のオフィスでは、支配人・浅野大門(野添義弘)が妻・フレ(長野里美)に手伝ってもらいながら、小道具にセリフのメモ、いわゆるカンペを貼り付けている。

そこへ帰ってきたコントオブキングスの2人は、久部のアドバイス通りにしたら大成功だったと報告。久部を見る目が変わっていく。

蓬莱は楽屋代わりのグローヴ荘で、久部に頼まれた最後のセリフを考えていた。その窓からは、モネと家庭訪問に来た朝雄の担任、その後ろを大瀬六郎(戸塚純貴)が追いかける姿が見える。

モネと担任はジャズ喫茶「テンペスト」で面談をすることに。

そこで担任が差し出したのは、図工の時間に朝雄が描いた“私の家族”の絵。しかし、描かれていたのが裸で踊るモネだったため、仕事のことなどを噂されたくないだろうと配慮し、朝雄の絵だけ教室に貼り出さなかったのだそう。

朝雄の家出はこれが原因では…と言う大瀬に、モネは口を挟むなとピシャリ。

さらに担任は、朝雄の絵の才能を評価し、環境次第で彼の才能を伸ばすことができると言いだす。近くで話を聞いていた久部が、担任の意見に反論。が、モネに怒りをぶつけられてしまう。

そして、モネは担任に向き直り「何も知らないくせに、分かったような口をきかないでほしい」と、怒りを飲み込んだ静けさで告げる。

これからはシェイクスピア俳優として生きていくから心配は不要だと、笑顔さえ浮かべて続け、担任を追い返したモネ。芝居に賭ける思いを聞いた久部は、真摯な表情で受け止めた。