久部のもとに、次々とトラブルの知らせがやってくる。
今度は彗星フォルモン（西村瑞樹）が、弁当が2種類あったら両方食べたくなると荒れているというのだ。
作り笑いを浮かべた久部が、自分の分をあげるので2種類食べてくれと言うと、コロッと機嫌を直したフォルモン。そこで久部は、すかさずパトラのフォローを頼み、初日はフォルモンにかかっていると自尊心をくすぐる。
診察の結果、パトラも出演できることがわかり、モネも戻った劇団クベシアター。冷静沈着な舞台監督・伴工作（野間口徹）や蓬莱のサポートもあり、劇場はようやく開場時間の18時半を迎えたのだった。
うる爺（井上順）が本番前に意気消沈…久部（菅田将暉）は苛立ちながら説得するが…
WS劇場の外には、入場待ちの行列ができていた。支配人の妻・フレ（長野里美）は浮足立ち、うる爺も唖然。ジャズ喫茶「テンペスト」の風呂須太郎（小林薫）と仮歯（ひょうろく）も、店を閉めて観劇に来てくれた。
そこへやって来た樹里を、ニヤリと笑みを浮かべた久部が迎える。そんな久部を横目に、樹里はツンとした態度で劇場の中へ。
高揚感を味わっていた久部のもとに、またしてもトラブルの報告。うる爺の様子がおかしいという。それを耳にしたフレは、昔から本番に弱いとうる爺についてこぼす。
自分が出たらみんなの迷惑になると話すうる爺に、久部は苛立ちをこらえながら説得。しかし、うる爺は「すまん」と言うばかり。そこへ蓬莱がスナック「ペログリーズ」のウェイター・ケントちゃん（松田慎也）を連れてくる。
久部は、うる爺が出ないのなら、一切稽古をしていない彼に台本を持たせて舞台に立たせるという。
「芝居を中止になんか…絶対にしない！僕はそのためにここにいるんだ！」。久部の決意を聞き、うる爺は先ほどの言葉を撤回するのだった。
私服に着替えた大瀬や、久部の古巣である劇団・天上天下のメンバー、劇場オーナーのジェシー才賀（シルビア・グラブ）を含めた観客が続々と来場するものの、久部は「あと10人はほしい」と言う。
