別の日、雄太は兄・健人(松村雄基)に、裁判では一部を認めて執行猶予つきの判決を受け、会社と代議士・加賀見六郎(高田純次)を守ると決意を伝える。
健人は、人生のやり直しは簡単ではないことを語りながら、50代で転職した父・正雄(奥村アキラ)のようにはなるなと諭す。
一方、白馬は恵子の足取りを調べていた。
恵子と思われる人物は、インディーズ歌手や作曲家、家具職人、落語家を経て、現在は群馬で自給自足生活を送っているという。異色の転身に驚く雄太たちだが、彼女に会いに行くことを決める。
恵子(水野美紀)は黒江の婆さん(前田美波里)が亡くなった火事の真相を明かす
現在の恵子(水野美紀)は、山深い農家で暮らしていた。数々の転身を重ねてきたが、丹辺での記憶は失われ、雄太たちのことも覚えていない。彼女は“3人の男友だち”は、寂しさから生まれる空想の存在「イマジナリーフレンド」だと語る。
肇と雄太は、中学生当時のカンフーの演武を再現し、恵子に記憶を呼び戻そうとする。やがて彼女は、落語口調で1988年の丹辺について語り出し…。
当時、丹辺の商店街は再開発計画の反対運動で揺れていた。町で変わり者と嫌われていた黒江の婆さんは、丹辺中心部に多くの土地を持つ大地主。彼女のもとには連日、市役所の職員や不動産会社の社員らが土地買収の交渉に訪れていたが、説得に応じない。
そこには、雄太の父・正雄や望月、商店会の会長を勤めていた肇の父・努(加藤雅人)が訪れることもあった。黒江の婆さんが、屋敷前で正雄たちに向かって猟銃を構える光景――。それは、土地の売却を迫る彼らを追い返しているところだったのだ。
やがて黒江の婆さんは、地上げ屋から露骨な嫌がらせや脅迫を受ける。恵子が祖母に土地の買収に応じない理由を問うと、この一帯は戦後の混乱期も、自分の祖父や父が争いながら守ってきた大切な土地であり、だからこそ自分も守り抜くのだと答える。
その頃、恵子はマチルダやユンたちと出会い、映研の活動に励んでいた。だが、望月から贈られたチケットでマイケル・ジャクソンのコンサートに行った夜、放火で黒江の婆さんは命を落とす…。
町ぐるみの犯罪が疑われるなか、火事とマチルダ失踪事件の関係を問われ、恵子はさらに記憶を辿る。
1988年の冬、黒江の婆さんは、自分に何かあれば女の先生に渡せと言い残し、恵子に「No.12」のビデオテープを渡していた。そして町を去る日、恵子はマチルダのコートのポケットに「No.12」を滑り込ませ、彼女に託した。
それ以前に、恵子と黒江の婆さんは、深夜の部室に忍び込み、ビデオカメラとともに「No.12」を持ち出していた。自宅のクローゼットに隠れ、ビデオカメラで何かを撮影する恵子。カメラ越しに、黒江の婆さんが歩み寄ってきて…。
恵子は、町を去る日にユンたちが「次回作を作る」と言っていたことを信じ、その後、丹辺を訪れる。しかし、部室にユンたちの姿はなく、マチルダも見つからない。
やっと見つけたユンは野球の練習に汗を流し、チェンとキンポーは受験勉強に励み、誰も恵子に気づかない。そして恵子は、楽しかった日々は自身が作り上げた幻想だったと自らに言い聞かせ、記憶を閉ざした。
現在の恵子は、何もかもが手遅れで、みんなが忘れてしまったと語る。そして、目の前の雄太たちをイマジナリーフレンドだと突き放し、部屋を出て行ってしまう。
ガンダーラ珈琲に戻った雄太たちは、真相に辿り着けない現実に打ちひしがれる。
映研のプレートを手に取り、「上を向いてガンバレ!」の文字を見つめる雄太。ふと、“先生が今の雄太に大事なことを伝えようとしているのかもしれない”という絵美の言葉を思い出し、そのメッセージが書き置きであることに気づく。
バックヤードに集まった4人は、部室だった当時と同じ位置にプレートを置き、天井を見上げる。すると、そこに釘を打ち直したような跡を見つける。
天井板をはずして屋根裏を探ると、そこには紙袋が。中を開けると、厳重に包まれたビデオテープ「No.12」が入っていた。
同じ夜、絵美は差出人不明の封筒を開封。中には綾を盗撮したとみられる写真が何枚も入っていた。平然を装うが、リビングに入ってきた綾に促されて鏡を見ると、コートの背中が刃物で大きく切り裂かれていることに気づき、動揺して…。

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