水10ドラマ『LOVED ONE』の加藤達也プロデューサーが、制作秘話を語りました。
変わり者の天才法医学者・水沢真澄(ディーン・フジオカ)と、崖っぷちのエリート官僚・桐生麻帆(瀧内公美)をはじめとする法医学専門チーム「MEJ(メディカルイグザミナージャパン)」。本作は彼らが、日本社会が抱える「死因不明」という闇に真正面から切り込む法医学ヒューマンミステリー。
毎週、真澄らが向き合うご遺体(=LOVED ONE/“誰かに愛されていた存在”)の隠された真実が解き明かされる場面で「悪意がなかっただけにつらい」「命をかけて人を助けていたのか」「自分の生き方を考えさせられる」などという声が寄せられています。
第5話放送を控え、主人公・真澄の過去にも注目が集まるなか、本作の加藤プロデューサーに、オリジナルドラマの制作経緯、ディーンさんや瀧内さんの起用理由、現場の雰囲気、そして後半の見どころを聞きました。
『LOVED ONE』プロデューサーが語る ドラマタイトルとの“奇跡”の出合い
──本作はタイトルが印象的ですが、「LOVED ONE」という言葉を知ったきっかけを聞かせてください。
いくつかドラマの企画を考えている際に、法医学の分野を使って事件が解決されるなかで、「なぜこの方が亡くなってしまったのか」「どう生きていたのか」を描くドラマを作りたいなと漠然と思っていました。
法医学について知らなかったので、まずは調べようと思い、法医学者の方々のドキュメンタリーを見ました。そこに、日本を飛び出してアメリカで法医学を学び直し、メディカルイグザミナーとして働いている先生がいらして。
今はハワイの死因究明施設の施設長を務めていらっしゃるのですが、その先生の仕事が面白そうだなと思い、お話をうかがいに行きました。
日本と欧米の死因究明の違いや、例えば「日本では合掌をしてから解剖を始める」というイメージがありますが欧米ではどうかということなど、いろいろ質問をしたんです。
その流れで「ご遺体を表す言葉はありますか?」と聞きました。「the body(ボディ)」「the remains(リメインズ)」という言葉が挙がったのですが、最後に「LOVED ONE」と出てきて。そんな言い方があるのか、と。
字面からして、そこに愛があり、「誰かが愛した人」「誰にとって愛すべき対象」であることが一目でわかるステキなワードですよね。この言葉を聞いたときに、ドラマの背骨がスッと通った気がしました。実際の法医学者の方が何気なく使っている言葉に出合えたことは、奇跡だと思っています。
──なぜ、法医学のドラマを作りたいと思ったのでしょうか?
まずは最近どんなドラマが見られているのか、年齢を重ねた自分自身はどんなドラマを見たいんだろうかと、いろいろと考えていたんです。コメディやシリアス、いろいろなジャンルがありますが、優しい気持ちになったり、「明日も頑張ってみよう」と思ってもらえるような、心を震わせられるドラマを作りたいなと思いました。
そこで人の死を扱いながら、逆説的に「生きるってどういうこと?」と考えられるドラマが作れたらと思い、法医学という題材がぴったりかもしれないと思い至りました。
──優しい気持ちになる物語をつくるうえでどんなことを意識していますか?
毎話、「誰を思う気持ちが物語の中心にあるのか」を最初に決めています。それは爽やかな話もあれば、事実を知ってしまいつらくなる話もあるかもしれません。それでも、最後は希望につなげていけるような、光が差すような物語をつくることを意識しています。
