ナレーション収録を終えた宮﨑さんにインタビュー。映像を見ての感想や、「ずっと泣きながら見ていた」という過去の放送で特に印象に残っているもの、番組制作陣へのメッセージ、今後見たい内容について聞きました。

宮﨑あおい「もし自分がこのような暮らしをするとしたら…」

――すべて自給自足で生活を送る大森家を見て、どのように感じましたか?

もし自分がこのような暮らしをするとしたら、お父さんのような完璧な自給自足は、ちょっと大変そうだなと感じました。でも次男のげんさんは今、お父さんの方針と違い、お子さんたちを学校に通わせていますし、市販品も買っています。そして基本は、自分たちで作ったものを食べる。私自身もそのくらいのバランスがいいかもしれないと思いました。

――『ザ・ノンフィクション』全放送のなかで、特に印象深い回はありますか? 

この30周年特別企画にも登場する「私のママが決めたこと」です。冒頭のナレーションを冷静に読むだけで精一杯というか…胸が詰まる思いでした。

放送時は視聴者としてテレビの前で、ずっと泣きながら見ていました。特に、お母さんと娘さんたちが空港でバイバイしている姿や、最後までテレビ電話をつないでいたところが…苦しくて直視できないけれど、きちんと見届けたいという気持ちもあって。撮らせてくださったご家族はすごいと思います。

今回の特別企画では“その後”が映し出されますが、あの経験を経た娘さんたちが今どんなことを思っているかに触れて、改めていろいろなことを考えさせられます。

――ナレーションを担当したなかで、忘れられない物語はありますか?

ホストの方たちを追ったシリーズです。みなさん今どうしているのか、どのような人生を送っているのか気になります。自分が普段見ることのない世界で生きてきた人たち、というのもありますし、年齢を重ねたあの方たちが今どんな職業に就いているのかなど、その後を知りたいです。

――担当以外の放送回で、記憶に残っているものがあれば教えてください。

カフェを経営しているシングルマザーの女性が1人で出産した「ひとりで産むと決めたから」(2023年7月・8月放送)です。サキさんは元気かな、お子さんは大きくなったかなと、ずっと気になっています。コロナ禍でお店が大変な時期でしたよね。1人で子どもを育てていくのは大変なこともあると思いますし、幸せでいてほしいと願います。

――ほかにも個性的な方々が登場してきました。

私、随分前ですが街で、地下アイドル・きららさんを見かけたことがあります。車に乗って外を眺めていたら、「あ、きららさん!?」って気づいて。ゲーム芸人・フジタさんを見かけたことも。昔から“引き寄せ力”があるのか、会いたいな、気になるなと思う人にバッタリ会うことがよくあるんです。

――『ザ・ノンフィクション』制作陣へメッセージをお願いします。

すごい!の一言です。番組を一本作るのに、一体どれだけ時間をかけているのか。取材対象者への愛がなければ作れないと思います。でもきっと、思い入れが強すぎると、対象者との距離感が違うものになってしまうでしょうし。こんなにすごい番組を、どうして毎週生み出せているのだろう?一体どうなっているんだろう?と気になります。

『ザ・ノンフィクション』を作っている方に密着してほしいです!この番組が、どんなふうに出来上がっていくのか興味がありますし、それを知ることで、『ザ・ノンフィクション』の見方もまた変わる気がします。

――次は放送40周年ですね。

きっと、あっという間ですね!これからも見守り続けていきたいです。

予告動画&無料配信

YouTube「フジテレビドキュメンタリー」で、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。10月12日(日)14時~「『われら百姓家族』歴代最長取材20年」予告。

10月5日放送「30周年特別企画 借金地獄物語」(語り:宮﨑あおいさん)が、10月19日までTVerFODで無料配信されます。