井上真央さんが、『ザ・ノンフィクション「浜マーケットに日は暮れて〜人情商店街とクリームソーダ〜」』 (9月28日14時~/フジテレビ※関東ローカル)の“語り”を担当します。

横浜の片隅にある昭和レトロな商店街「浜マーケット」。かつては60軒がひしめき合っていた通りも、今では20軒に。そして、シャッターを閉じる店がまた一つ…存続の危機を迎える商店街の1年を見つめます。

ナレーション収録後、横浜が地元である井上さんにインタビュー。浜マーケットの懐かしい思い出や、現在の様子を見て感じたこと、時代の移り変わりなどについて聞きました。

昭和の人情が息づくレトロ商店街 唯一の精肉店が閉店し…

タイムスリップしたような風景のなかで、今も人情のぬくもりがこの商店街にはあります。

横浜の住宅街に昭和レトロの香りが漂う「浜マーケット」。最寄り駅から歩けば15分。140mのアーケード商店街は、80年前に戦後の闇市から始まり、最盛期には60軒の店が軒を連ねましたが、今は20軒にまで減り、営業を続けています。

肉、魚、花、和菓子に総菜と、店先に並ぶのはどこか懐かしくほっとする品々。店員も客も高齢者が多く、まるで「時が止まったような風景」がここには残っています。

総菜店「はまや」

鶏肉店を一人で営むトミ子さん(82)は、斜め向かいの洋食店がお気に入り。和菓子店の山崎さん(77)は、一日の終わりに焼き芋店のクリームソーダを飲むのが密かな楽しみです。

5年前に生花店を引き継いだ美保さん(57)は、開店間もなく夫を病気で亡くしましたが、一度は引退した前店主の山川さん(81)が店を手伝い、父親のように見守っています。

浜マーケットには、ご近所さんの助け合いといった昭和の人情が今も息づいています。

鶏肉店のトミ子さん(82)

しかし、時代の波にはあらがえません。近隣に大型スーパーが進出し、交通の便の悪さも重なって客足は年々減少。そんななか、唯一の精肉店が閉店することに。さらに、ほかの店も次々とシャッターを下ろし始めます。残された店主たちはどうするのか…。

移りゆく時代の中で失ってはならないものとは何なのか。横浜の片隅にあるレトロ商店街の1年を見つめました。