10月1日(水)より、『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』が放送されます。

希代のヒットメーカー・三谷幸喜さんが、実に25年ぶりにゴールデン・プライム帯の民放連続ドラマの脚本を手がけます。

脚本家をはじめ、各方面でマルチな才能を遺憾なく発揮している三谷さん。大河ドラマ『真田丸』(2016年/NHK)や『鎌倉殿の13人』(2022年/NHK)も記憶に新しいところですが、民放GP帯連ドラの脚本を手がけるのは、木曜劇場『合い言葉は勇気』(2000年/フジテレビ)以来、実に25年ぶりのこと。

23時台に放送されたシットコム(シチュエーション・コメディ)の連ドラ『HR』(2002年~2003年/フジテレビ)から数えても22年半ぶりとなり、“三谷幸喜さん×民放連ドラ”の座組みが、四半世紀ぶりに再始動します。

菅田将暉さん、二階堂ふみさん、神木隆之介さん、浜辺美波さんの出演も発表されました。

三谷幸喜の半自伝的ストーリー

これは、三谷幸喜の半自伝的ストーリー

希代のヒットメーカーがまだ“何者でもなかった”あのころ――

希望と熱気が充満した「1984年の渋谷」を舞台に

若者たちのくすぶり、情熱、苦悩、恋を描いた青春群像劇!

三谷さんといえば、喜劇の名手。悲喜こもごもの人間模様を描き、人間のおかしみ、悲しみ、ずるさ、いとおしさなど、“人間くささ”が作品全体ににじみ出るシナリオで多くのファンを魅了しています。

大学在学中の1983年に劇団「東京サンシャインボーイズ」を結成すると、めきめきと頭角を現し、ドラマ『やっぱり猫が好き』(1988~1991年/フジテレビ)で注目を集め、1993年放送の『振り返れば奴がいる』(フジテレビ)でGP帯連ドラ脚本を初担当。

『古畑任三郎』シリーズ(1994年ほか/フジテレビ)で脚光を浴び、その後も『王様のレストラン』(1995年/フジテレビ)、『竜馬におまかせ!』(1996年/日本テレビ)、『総理と呼ばないで』(1997年/フジテレビ)などヒット作を連発。

1997年には『ラヂオの時間』で映画監督デビュー。監督作品に『THE 有頂天ホテル』(2006年)、『ザ・マジックアワー』(2008年)、『ステキな金縛り』(2011年)、『記憶にございません!』(2019年)、『スオミの話をしよう』(2024年)などがあります。

そんな三谷さんが、25年ぶりに脚本を手がける連ドラのタイトルは『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』。1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷さんの半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリーです。

1984年といえば、経済の安定成長期からバブル経済期への移行期にあたる時代。数年後、日本は未曽有の好景気に溺れていきます。「明日はもっと良くなる」と信じてやまず、大人たちは夜な夜な繁華街で羽振りよくお金をばらまきました。流行の最先端をいく渋谷は、若者文化の中心地として活気づき、1973年に開業された「渋谷PARCO」や1979年にオープンした「SHIBUYA109」は、カルチャーの発信地として多くの若者でにぎわいました。手にスマホはなく、人々はいつも前を見ていて――。

中森明菜さんの『十戒』、郷ひろみさんの『2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-』、チェッカーズの『ギザギザハートの子守唄』といったヒットソングが生まれ、映画館では『ゴーストバスターズ』や『プロジェクトA』が公開。

メディアの中心はテレビで、『オレたちひょうきん族』(フジテレビ)、『ザ・ベストテン』(TBS)、『笑っていいとも!』(フジテレビ)などがお茶の間をにぎわしました。

希望に満ち、好景気に浮き足立つ世相の一方で、渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、ときに恋模様も。栄光を追いかける者、恋に破れる者、迷惑で厄介な者、街を飛び出したい者…。

ひとクセもふたクセもあるがゆえ、不器用で生き方ベタ。端から見たら有象無象、でも本人たちは至って真面目で一生懸命!そんな“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、ときに激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描きます。

三谷幸喜さん脚本の主なフジテレビドラマ一覧(太字はGP帯連ドラ)

『やっぱり猫が好き』第1シーズン(1988年~1990年)

『やっぱり猫が好き』第2シーズン(1990年~1991年)

『東京ストーリーズ』「大災難の街 東京」(1990年)

『子供、ほしいね』(1990年~1991年)

『女ねずみ小僧 スペシャル版』(1990年、1995年)

『振り返れば奴がいる』(1993年)

『古畑任三郎』シリーズ(1994年他)

『王様のレストラン』(1995年)

『3番テーブルの客』(1996年~1997年)

『総理と呼ばないで』(1997年)

『今夜、宇宙の片隅で』(1998年)

『合い言葉は勇気』(2000年)

『HR』(2002年~2003年)

『我が家の歴史』(2010年)

『オリエント急行殺人事件』(2015年)

『黒井戸殺し』(2018年)

『死との約束』(2021年)

『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(2025年)