全国でクマの出没が止まりません。

全国のクマの出没情報をまとめた「クママップ」によると、5月11日時点で過去30日間の出没件数は1877件。先月9日時点の過去30日間の件数と比べると、約3倍に増えています。

5月10日、『ノンストップ!』は4月以降、市街地でクマの出没が相次いでいる仙台市を緊急取材しました。

4月18日、19日仙台市青葉区で目撃

4月18日、市内の住宅街に設置された防犯カメラに捉えられた一頭の熊の姿。車のライトに照らされながら街を闊歩していました。

その翌日、仙台市青葉区のマンションの敷地内にクマが出没。

住民「ヤバイ ヤバイ ヤバイ ヤバ ヤバ ヤバ! え?ありえないんだけど」

センサーライトに照らされても、クマは落ち着いた様子でマンションの駐輪場を歩いていました。

場所は仙台市で最も人口の多い青葉区。付近には大学やショッピングセンターもあります。
その後、マンションで見つかったクマは緊急銃猟によって駆除されました。

5月に入ってクマ出没相次ぐ仙台 専門家「“迷いグマ”か」

5月6日にクマが目撃されたのは、仙台市泉区にあるショッピングモール前の交差点でした。

5月6日にクマが目撃された現場

取材スタッフ:
ショッピングモール前の交差点とあって、たくさんの車が行き交ってますね。目撃された交差点近くには、大学がありますね。

クマが出没した現場近くには大学が

さらに3日後となる9日には、300mほど離れた場所や、その先の水の森公園付近でも目撃情報が。

市民の憩いの場となっている公園内にはキャンプ場もあり、子供たちが遊ぶ姿などが見られました。

クマの目撃情報を受け、付近の高齢者施設では入居者に注意を呼びかけるビラを配布し、施設の入り口にはクマよけ用のスプレーを設置。周辺のスーパーなどへの車での送迎も始めたそうです。

ところが、仙台市ではその後もクマの目撃情報が後を絶たず、5月8日には再び青葉区でクマの姿が…。

近隣に住む男性:
ここら辺は初めて。聞いたことも今まではなかった。夕方、外に出るのはおっかないかな。

近隣に住む女性:
私こっちきて40年になるけど、ここまで(来る)というのは最初に聞いた時はビックリしました。

さらに10日、『ノンストップ!』が取材中、青葉区内で目撃情報が。スタッフも緊張する中、その現場へと向かうと…、

クマ用とみられるおりが仕掛けられていた

取材スタッフ:
あちらにクマ用とみられる檻が仕掛けられていますね。

市街地が広がっている

現場は、青葉区の中心地からはやや離れている高台で、奥の方まで広がる市街地がよく見えるような場所でした。
近隣住民からはこんな疑問の声が…。

近隣住民「(クマは)どこから来たのかね?」

クマの生態を20年以上研究する岩手大学の山内貴義准教授によると、仙台市街地でのクマの目撃情報には地形的な特徴が関係しているといいます。

岩手大学・山内貴義准教授:
仙台の個体に関しては山が近くに迫っているというのと、河川が近いので、そこから出るとすぐ人口が多い街並み、もしくは都市まで出てしまう。
迷いこんじゃってるパターンが多いのかなと思いました。

仙台の市街地で目撃されるクマは山に帰れなくなってしまった“迷いグマ”が多いと指摘。
さらに市内には緑豊かな公園などもあるため身を隠している可能性もあるといいます。
仙台市では、11日も青葉区の河川敷で、親子とみられるクマ2頭が目撃されました。

東京にも出没…今すぐできる対策は

市街地で急増するクマの出没。今すぐできる対策などについて山内准教授に解説いただきました。

堀池亮介フジテレビアナウンサー:
仙台市の住宅街で今も出没しているクマですけれども、クマが目撃されたのは県庁を中心とした仙台市青葉区の住宅街です。
山内さんによりますと、この西側は山が広がっているんですね。その山に住んでいるクマが広瀬川を渡って住宅街、人里に降りてきている、そして餌などを求めてきているということです。

山内貴義准教授:
西側はかなり山は深くてクマは多く生息しています。
どうしても青葉区自体が山を切り開いて住宅地になっている場所もあるので、やっぱり熊が恒常的に森を利用しているので。「森から出るとすぐ街並み」という感じになっているので非常に出やすい状況という景観にはなっています。
あと川もやはり熊が通る、よく利用する場所になっているので、川の周りの茂みとか河畔林と呼ばれているところで身を隠しながらいつの間にか街中まで出てしまった、そういうパターンだと。

MC設楽統:
青葉区ってものすごい都会だもんね。仕事で行ったりしてもそこでクマ出てきちゃってって…。

堀池アナ:
クマは仙台市だけではなくて実は東京でも目撃されているんです。4月15日には奥多摩で、そして4月29日には八王子市で目撃されました。八王子市で目撃されたクマは体長150cmほどということでしたので、大きいクマだったということです。
各自治体はクマの鈴やクマスプレーの貸し出し、また動物避け花火の配布など近隣住民への注意喚起を行っています。
では、万が一クマの目撃情報が近くで出た場合どのように対策すればいいのか「今すぐできるクマ対策」がこちらです。

〈今すぐできるクマ対策〉
・見通しを良くし、クマと人間の境界線を作るために草むしりをする
・生ごみを外に放置しない
・収穫しない果樹をそのまま放置しない
・家畜の飼料を適切に管理

山内貴義准教授:
ただやはり一軒だけでやっても、隣がやっていなければクマが来てしまいますので、その集落全体で例えば一斉に草刈りをするとか、一斉に電気柵を張るとか、クマが入ってきてしまうようなルートがないかどうかをチェックしたりとか、どこで被害があるのかっていうのを地域で共有して一緒にやるっていうところが重要になります。

クマ対策新兵器?「クマソニック」

クマ対策が急務となる地域が増える中、実は、そもそもクマを近づけないための新たな対策も生まれています。

山梨県富士川口小町のTMワークスが「クマソニック」という装置を開発しました。これは、クマが嫌がる音を出すもの。

北海道のクマ牧場で行われた実験映像を見てみると…。

機械が、周波数の高い細かい「ビビビビ」というような連続した音を出すと…、

一度クマはこっちを見ましたが、退散していきました。

「クマソニック」は4月下旬に白川郷で有名な岐阜県白川村に導入されたそうです。
夏はクマの繁殖期にもなり、オスの気性も荒くなります。自治体からの情報なども確認しながら、十分注意してください。

(『ノンストップ!』2026年5月12日放送より)