5月27日、都内の撮影スタジオに現れたのは、映画『急に具合が悪くなる』で主演を務め、日本時間24日未明、カンヌ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した岡本多緒さん(41)。

岡本多緒「Ça va(元気)?」
ヴィルジニー・エフィラ「Ça va(元気)」

ヴィルジニー・エフィラさんと頬を近づけフランス流のあいさつを交わした岡本多緒さん。

岡本多緒:
よく寝た?どれくらい寝た?(フランス語)

ヴィルジニー・エフィラ:
3時間。

岡本多緒:
(笑)

――今どんなお話をされたんですか?
岡本多緒:

「よく寝られた?何時間?」って聞いて(ヴィルジニーさんが)「3時間。まだ起きて1時間後くらいかな」って。そしたら彼女が「そういう話をすると、そういう会話が劇中にあったから思い出すね」って、セリフを。 

フランス語も堪能な国際派俳優の岡本さん。

史上初の快挙となるカンヌ国際映画祭での日本人の最優秀女優賞受賞。
W主演で受賞したヴィルジニー・エフィラさん(49)とともに『ノンストップ!』のインタビューに答えてくれました。

――まずはダブル受賞おめでとうございます。
岡本多緒:

ありがとうございます。

ヴィルジニー・エフィラ:
アリガトウ。

――率直な今のお気持ちは?
岡本多緒:

いただいたことのない数のメッセージ、お祝いメッセージをいただいて。読んでお返事をすることですごい時間がかかって目から火が吹くんじゃないか思うぐらい目が疲れちゃって(笑)。一生に一度あるかないかだと思うのでかみしめました。

ヴィルジニー・エフィラ:
まだあるかもよ(笑)

モデルからハリウッド俳優へ

身長176cmの岡本さん。
キャリアの第一歩は14歳のとき、モデルとしてデビューしたことでした。

当時は、『TAO(タオ)』の名義で活動。2009年にニューヨークのファッションショーで披露した黒髪のマッシュルームカットは『TAO(タオ)ヘア』と呼ばれ、大きな話題に。

転機となったのは2013年。
ヒュー・ジャックマン演じる主人公が日本を舞台に宿敵と死闘を繰り広げる『ウルヴァリン:SAMURAI(サムライ)』で主人公の恋人役で出演。俳優としてハリウッドデビューを果たします。

モデルや役者の世界に飛び込んだ理由について、26日の会見では、こう話していました。

岡本多緒(5月26日 外国人記者クラブにて):
すごく背が高く生まれて、自分の居場所はどこにあるんだろう?と探していたときに、生まれ持ったものを使って何かできないかということでファッションモデルという道を選んだんですけど。
写真やランウェイの中でだけの表現ではなくて、自分の身体的なものをもっと生かしたり使ったり言葉を発したり表現することがすごく楽しいなと思って。

その後も数々のハリウッド映画や名作コミックの実写映画『沈黙の艦隊』などに出演し、国内外で活躍。

2023年には自身が主演を務めた短編映画『サン・アンド・ムーン』で初の監督・脚本にも挑戦しました。

今回、カンヌで最優秀女優賞に輝いた『急に具合が悪くなる』は、介護施設で理想の介護を探求するマリー(ヴィルジニー・エフィラ)と、演劇の演出家でステージ4のがん患者である真理(岡本多緒)との友情と絆を描いた物語。

岡本さんのセリフは日本語だけではなく、フランス語のセリフも…。撮影の10カ月前から役作りを始め、フランス語も学んだそうです。

岡本多緒:
フランス語を一から文法から学び直して、母語ではないですけど「(セリフが)出てこないかもしれない」という不安は最小限に抑えられました。

ヴィルジニー・エフィラ:
彼女がフランス語を話せたおかげで、撮影のとき以外も英語の他にフランス語で会話することができたんです。

――お互いに「すごいな素敵だな」と思うところを教えてください。
ヴィルジニー・エフィラ:

多緒はいつも自分より周りの人を大切にして、聞き上手で美人で優しくて頭がよくて…(笑)

――多緒さんはいかがですか?
岡本多緒:

私も同じで…。

ヴィルジニー・エフィラ:
本当?(フランス語)

岡本多緒:
本当!(フランス語)

プライベートでも絆「母になれるだろうか」質問も

映画の中だけでなくプライベートでも絆を育んだ岡本さんとヴィルジニーさん。
現在、妊娠7カ月だという岡本さん。女優へのこだわりと母になる思いに迫りました。

ヴィルジニーさんは2023年に第2子を出産。二人の間には「母」という共通点も。

実は岡本さん、ヴィルジニーさんに打ち明けていた悩みがありました。

岡本多緒:
撮影中はまだ「私、母になれるだろうか」ということを悩んでたりしたんですけど…。

俳優業と子育ての両立に不安を抱き、相談したことがあるといいます。

岡本多緒:
彼女実際に母親をやられていて質問したんですね。「悩むのも分かるけどできるよ」と言ってくれて、すごく背中を押してくれたと思っています。

ヴィルジニー・エフィラ:
私は子供がいるおかげで、自分がどういうことをしたいのか仕事の方向性がより分かるようになりました。子供たちとたくさんの時間を共に過ごしながら映画の仕事もできました。
人生は多くのものから成り立っているもので、やりたいことを全部やって一部をあきらめる必要はありません。

岡本多緒:
ありがたいことに今はこうやって子供を身ごもることができたので、このタイミングで彼女と出会ってこういう言葉をいただいて、この映画が本当に私の人生をいろいろ動かしたなと感じてます。

ヴィルジニー「ヴィルジニー・エフィラ」
岡本多緒「岡本多緒」
2人「ノンストップ!…フフフフフ」

ヴィルジニー:
ごめんなさいね、フランスではこういうことやらないから(笑)

(『ノンストップ!』2026年5月28日放送より)