<登場人物紹介①>

上杉まりえ(うえすぎ・まりえ)… 宮崎美子

「介護スナックベルサイユ」のママ。 

もとは大病院の看護部門のトップ、総婦長として働いていたとされるが、はっきりしたことは誰も知らない。訪れる客の大半が要介護認定を受けていることから、看護師や介護士資格をもつスタッフを雇い、リハビリのサポートや血圧測定など介護を提供している。

客の体調に合わせて栄養剤などをブレンドした“特製の点滴”も用意していて、まりえが、知り合いの医師に頼んで処方してもらっている。 また、まりえが仕入れから担当する「SEE YOU IN MY DREAMS」というワインは、珠玉の一杯として知られ、これを目当てに客が訪れる。 

店は、まりえの住居を兼ねている。料理が苦手で、目玉焼きを作るのも苦労するほど。

<宮崎美子 コメント>

――今年3月の特別企画が連続ドラマに。今作では、主演を務めます。まりえさんに変化はありますか? 

「介護スナックベルサイユみたいな場所があったら元気になれるよね」など、3月の放送後にいろんな声をいただいて、関心をもってくださる方が大勢いらっしゃいました。連続ドラマ化されてじっくりと描かれるのが楽しみです。 

主演を演じること自体は、そんなに意識はしていません。でも、今回はちょっとバージョンアップしているんです。 前作は、高齢者のみなさんにとって懐かしいと感じるような昭和の雰囲気を残したスナックをお借りして撮影しました。

温かみが感じられるお店でしたが、今回はもうちょっとキラキラッとしているらしくて。まりえさんの衣装もグーンと華やかになると聞いていますので、そんなところも楽しんでいただければと思います。 

――「介護スナック」とはどんな空間で、どんな魅力があるのでしょうか?  

「介護」を掲げているスナックは実際にあり、介護士の資格をもったスタッフがお客さまのお手伝いをするそうです。

ベルサイユも同様で、介護の場としていろんな目配りをしています。ベルサイユに行けば、友だちにも会えるし、頑張ってお店に行こうと思えるだけで、高齢者の方も元気になれると思います。まさに安心して楽しめて、元気になって帰っていただける場所ですね。ご家族にとっても、大事な場所になると思います。 

―― 「介護スナックベルサイユ」に客として訪れるとしたら、どんな願いを叶えたいですか? 

「最期に会いたい人は?」とか「最期に食べたいものは何か?」などいろいろ浮かんできて、決められないんですよね。

でもね、小さいころに両親に連れて行ってもらったレストランのハンバーグが食べたいかな。「新世界グリル」という店なんですけどね。子どもにとってハンバーグって、夢のようでしたから。 

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。 

ドラマをご覧になりながら、「自分だったら、どんな人に会ってどんな話をしたいかな?」というふうに落とし込んでいただけると、味わい深いのではないかと思います。

結局それは、自分が一番大事にしているものが何かということにつながるので、そういうことを自然に考える時間、ひとときになればいいなと思っています。