宮崎美子さん主演、土ドラ『介護スナックベルサイユ』は、魔法のワインを飲むと会いたい人に会えるという不思議なスナックを舞台に展開するヒューマン・ファンタジー。
<試写室>『介護スナックベルサイユ』第3話
いやぁー、僕も、これまでいろんなドラマ見てきましたが、このドラマ、かなり、だいぶ、相当に“変”ですよね?ねぇ!?(誰に聞いてんだ)
うんだって、そんな、その“変”なドラマ枠を一人でしょって立ってきた「土ドラ」の歴史の中でも(変なドラマ枠とは?)、相当な“変”ですよね?(きっと褒めてる)
だって、「土ドラ」といったら、最近は、今作も含めてだけど、“オバハン”だの“おばあちゃん”だの“介護”だのって、やたらとシルバーシフトだけど(言い方!)、ちょっと前までのブームは男女入れ替わりだったし、地球規模の危機も普通に2回くらい訪れてるし、拳銃、親子丼、毒薬、メンチカツ、生首、タンメン、血しぶき、卵焼き、連続殺人、けいちゃん焼きと、サイコパスやスプラッターなどの合間にグルメを挟みつつ、ときおりギャラクシー賞も受賞しちゃう突然変異の良心作も生み出しつつ(突然変異言うな!)、それで普通のドラマ枠然としてきた…。
あたかも、「土ドラ」まともです感出してきた。“変”であることをごまかしごまかしながら(ごまかしてはないだろ!)、実のところ、ちっともごまかせないでいた「土ドラ」なわけです(結局)。
うん、とどのつまり「土ドラ」ってのは、どこまでも独自路線で、誰も描こうとしない題材でもって、挑戦作ばかりを放つ=変なドラマ枠…それが「土ドラ」!!
…ってのを前提において考えてみても、この『介護スナックベルサイユ』ってドラマは、とんでもなく、相当に“変”なドラマ=今ままで見たことのない作品=挑戦作ってことですよね?ねぇ?(だから誰に聞いてんだよ)
うん、とにかく何が変かって、そもそも『介護スナックベルサイユ』っていう説明してるようで全然わからないタイトルが変なのに加えて(おい!)、そこへ訪れるのが、死が間近に迫ったご老人たちばかり…という、こんなにも直接的に死を扱ったテーマのドラマ…かつ「魔法のワイン」を飲めば最期に会いたい人に会える…という、とんでも設定。
で、当然、出てくる人たちはみんなお年を召した、渋い俳優さんたちばかりで、絵面だってどうしても地味になっちゃう…ってのに、不思議と見てる最中の自分は?っていうと、なんでかずっとワクワクできてて。
それはつまり、見てる自分はすごく生命力にあふれてる!!って感じで、視聴後も多幸感でいっぱい。でもって、個人的には、きっとこのドラマの狙いであろう、こんな年のとり方ができたらいいな…とか、最期はそんなふうに笑っていられたらいいな…とか、そんなメッセージ性をくみとっているわけでなく、もうホントに、今まで見たことのないドラマ=変なドラマ見てる!という、喜びで満ちあふれている!!からこその多幸感!!みたいな?みたいな!?(意味わからん)
もうなんていうか、こんなにも“死”を描いているっていうのに、死を感じさせない。ワインを飲んだ人たちと同じように、“夢”を見せてもらってるような?そんな?そんなドラマ?なんですよ?ね?…ねぇ?…え?…ちょっとまって…え?でも、その…その“夢”ってのが、あの世=“死”ってこと?あの世=死ってことのなの?え?そういう、そういうことなの!?(急に気づいて怖くなる)
