<河角直樹(プロデューサー)コメント>
「最期に会いたい人」と会い、「人生の真実」を知ることのできる場所。「介護スナックベルサイユ」が再び開店です。魔法のワインに誘われた悲喜こもごものヒューマン・ファンタジーの制作に、再び携われることを大変うれしく思います。
連続ドラマとなることでより多くの人物が訪れ、そこで繰り広げられるさまざまな人生模様には、視聴者のみなさまが身近に感じ、過去の経験と重なるようなこともきっとあると思います。そして、一人ひとりの人生がこめられた“最後の晩餐”に舌鼓を打っていただければ幸いです。
制作にあたって、デイサービスなど介護施設を取材すると、それぞれの人に即した、さまざまな介護の形がありました。そこには、カジノやパチンコのような、およそ介護のイメージとは異なる施策まであります。介護を介護と感じさせず、より充実した日々を送ってほしいと工夫を重ねる施設の方々の努力には、頭が下がる思いでした。
ドラマ自体はファンタジーでも、ベースに流れる感情には、介護の現場で働くみなさまのリアリティをしっかり反映させていこうと思います。
私自身も同年代の友人と飲むと、身内の介護と自らの病気の話題ばかりの年となりました(だっ
たら飲むなという話ですが)。そんな生活の実感をこめて、「最期まで前向きに歳をとろう!」という思いを、ドラマを通じて視聴者のみなさまと共有できれば幸いです。