任侠の道に生まれた吉沢亮さん演じる主人公が歌舞伎役者の家に引き取られ、その才能を開花させてゆく、映画『国宝』。

横浜流星さんや渡辺謙さんら豪華キャストも話題となる中、上映時間は2時間54分という長尺映画にもか関わらず、公開後、「3時間でも全然時間が足りない」と絶賛の声が相次ぎました。

公開した週の動員ランキングは3位だったものの、SNSでじわじわと反響が広がり、2週目には2位、そして現在は1位となっています。

映画「国宝」を見た人(20代):
歌舞伎は父が好きで、興味なかったんですけど、きょう(映画を)見てめっちゃ行きたくなりました。

映画「国宝」を見た人(20代):
映像がすごくきれいで。今まで歌舞伎と聞いても、昔の伝統芸能みたいな、印象があったんですけど、いろいろ苦労があってそれでその集大成で表舞台に立っているんだなというのが、その背景までくみ取れるような感じだったので。満足です。

Z世代ほど映画館に行く?

タイムパフォーマンス、“タイパ”が重視されがちな今の時代に、なぜ約3時間も上映時間がある映画がここまでヒットしているのか。
数多くの脚本を執筆し、自ら映画監督も務めたこともある鈴木おさむ氏は、最近の10代の傾向をこう話します。

鈴木おさむ氏:
今結構、数カ月に1本、10代向けだけの映画じゃなくて、10代は公開された後に調べて行くんです。外したくないので。SNSで話題になった映画、公開した後に評判を見た後に行くと。2週目とかにね、だから結構中盤くらいからヒットしていく映画が多いんです。

実際に、『国宝』を見た20代の男性は、「口コミ、SNSとかで話題になってみんなが見に行っている」と話していました。

さらに、映画館広告などに携わる株式会社サンライズが、2025年2月に行った調査によると、直近1年間で映画館を1回以上利用した人の割合は、“Z世代”と呼ばれる10代、20代共に約66%と非常に高い数字であることが分かりました。

また、公開週300スクリーン以上の実写作品の上映時間では、洋画・邦画かかわらず2時間20分以上の作品が増加傾向にあり、今まさに「長尺映画」が“トレンド”なのです!

皆さんもぜひ、お気に入りの一本を探しに映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。

(『サン!シャイン』 2025年7月1日放送より)