茶の間に落ち着き、挨拶を交わす千明の両親と和平。会話は常に母・有里子がリードしており、父・隆司とのパワーバランスは明らか。

和平が手土産に持参した鳩サブレーが34枚入りと聞いた有里子は、友だちの会の人数がちょうど34人だと喜ぶ。だが、先月1人亡くなって34人になったと聞いた和平は複雑な表情に。

さらに有里子は、ある理由があるので、死ぬわけにはいかないと話しだす。

有里子(三田佳子)が死ぬわけにはいかない“まさか”の理由

というのも、先ほどの友だちの会では、共同の口座に年1万円ずつ振り込み、使わずにそっくり貯めてある。それを最後まで生き残った1人が全額受け取れるので、先に死ぬわけにはいかない…という話だった。

唖然とする千明たちを尻目に、品が良くて物腰柔らかなのに妙にエネルギッシュな有里子は、力説を続ける。

友だちが死ぬと寂しさや虚しさを感じるものだが、私たちは「よし、1人減った」と元気が出るのだと目を輝かせて語る母に、千明も「2人が元気すぎるくらい元気なのと、あと当分死なないってことはわかった」と笑った。