価格高騰で値上がりが続いていたコメの平均価格が、18週ぶりに5kgあたり19円値下がりし、4214円(5kg)となりました。

この値下がりについて、全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は、「店頭の小売り価格の上がり幅は、縮小傾向から直近では下落したとの発表もあり、備蓄米の買い戻し条件付きの販売の効果が表れ始めている」との認識を示した上で、現在のコメの価格について「決して高いとは思っていない」と話します。

実際に、コメ作りをしている人たちは、現在の価格高騰をどのように感じているのでしょうか。『サン!シャイン』は、新潟県十日町市でコメ作りを約60年続ける村山良一さん(77)にお話を伺いました。

にいがた松之山 山菜園 村山良一さん(77):
食品の値段が上がるのと同じようにコメの値段も上がっていうというのが、今までずっとこの30年間、なかったもんですから…。

村上さんによると、現在はコメ以外の山菜などを栽培することでもらえる補助金などで、何とか赤字を免れている状態で、コメの増産に踏み切る余裕はないといいます。

にいがた松之山 山菜園 村山良一さん(77):
我々にとっては、コメの価格がある程度でいいから、安定してもらう。消費者の皆さんも少し頑張っていただいて、5kgあたり3000~3500円ぐらいのところでとどまって、ずっと主食米の自給率が上がっていってもらいたいのが、一番望んでいるところでございます。

以前の価格には戻らない?厳しい現状

コメの流通に詳しい、流通経済研究所の折笠俊輔主席研究員によると、備蓄米が流通してきたことが価格が下がってきた要因のひとつになってはいるものの、今後以前のような価格に戻ることは難しいといいます。

流通経済研究所 折笠俊輔主席研究員:
生産コストも上がっています。トラクターを動かすための燃料代、農薬代、肥料代、全部高騰していますので、例えば3年前の5kg 2000円みたいな世界にはおそらく戻ることはないと…。
コメを食べる量がどんどん減っていったために、減っていった需要に合わせて生産側を調整してきたことが大きいんです。

――今後どのような対策を打っていくべき?
1つは生産者の方に全力で主食用の米を作ってもらうということで、まずはみんな全力で作ったうえで、どれくらい作れるのかというのを日本全体でやってみないと。

MC谷原章介:
この間、小さなスーパーでカリフォルニア米との混合米で2800円くらいで売っているのがたまたま1個あったの。…買った。すごいドキドキしちゃった、もう周り見ちゃったもん。

スペシャルキャスター 武田鉄矢:
お米の人気って、ここにきて初めて思い知るんですけど、すごい底力の人気があるんですね、日本人って。

MC谷原章介:
やっぱりこれはもうDNAって感じがしますよね。ないって言われたら食べたいもん。

――武田さんはお米の価格、いくらくらいまでなら出せますか?
スペシャルキャスター 武田鉄矢:

それは奥さんに相談しなきゃ。軽々に発言すると、また怒られちゃうから。やっぱりその点は奥さんの方がはるかに詳しいから。

MC谷原章介:
いくらでもいいよ、僕が頑張って働くからっていえばいいじゃないですか!

スペシャルキャスター 武田鉄矢:
う~ん、なかなか言えない(笑)

(『サン!シャイン』 2025年5月14日放送より)