2020年に『ラブライブ!スーパースター!!』の葉月 恋役で声優デビューし、今、「彼女にしたい声優No.1」と話題の青山なぎささん。
『めざましテレビ』のイマドキガールやソロアーティストとしても活躍し、今回、2025年8月6日にミニアルバム『Roots』を発売した青山さんにめざましmediaがインタビュー!
インタビューでは、誰でもできる声出しの裏技や、人気声優の辞書を使った歌詞づくり、『ラブライブ!シリーズ』での声優デビューの道を切り開いた人生の“ルーツ”などを語ってくれました。
キャラに合わせて息の量やしゃくりも調節!人気声優の声づくり

人気アニメ『ラブライブ!スーパースター!!』の葉月 恋役で声優として鮮烈なデビューを飾った青山さん。アニメにとどまらず、舞台や朗読劇、さらにはナレーションの仕事までこなす人気声優が、声づくりの秘密をめざましmediaに教えてくれました!

――『ラブライブ!シリーズ』という超人気アニメでデビューをされてもうすぐ5年経ちますが、声優としての役作りのためにどのようなことをされていますか?
作品によって全然違うなっていうふうに感じてて。
私声優として活動してるんですけども、それ以外にも舞台だったり、他のこともやらせていただくことも多いので。その現場ごとに変えてるなって。
それこそ『ラブライブ!スーパースター!!』の葉月 恋として生きるときは、その子の過去がちゃんとストーリーとして分かっている状態なので。その子の考えていることとか、それに基づいて発言しようとか、言動まで変えていこうかなっていう意識になるんですけど、誰かとして舞台に立たない役とかだと、もうその場、収録だけっていうこともあるので。
そういうときはアニメしか描かれていない場合は、その子の生い立ちがわからない状態なので。この子は一体どういう子なんだっていうのを、あえてその物語の主人公にすることで、その子がどういう生い立ちだったのかなっていうのを考えるようにしていますね。
――考える時間が多いということですか?
考える時間が多いですね。その正解を導くのが自分になるので。
もちろん監督とかに「この子ってこういう性格なんでしょうか?」って確認を取ることもあるんですけど、結構声優の現場だと、行ってもういきなり本番っていうのが多いので。
ある程度自分で固めていかないと演技の幅が逆に増えてしまうといいますか。
その子らしくない別の人物ができちゃうとか、そういうことになりかねないので。
この子はこういう声、こういうトーンの中で話す子とか。いろんな感情の振り幅とかの限界を決めることが多いのかなと思います。
――声のトーンも自分で決めていくんですね。
そうですね。それで現場に行って監督からもうちょっと高く言ってくださいとか、もうちょっと低めのトーンでとか、はかなめでとか。
そういう指示を出してくださるので、それに合わせてその場で変えていくみたいな感じです。

――そうして人物像をつくりあげる声優とソロアーティストでそれぞれ青山さんが舞台で表現するときに意識していることはありますか?
例えば、私がよく声優としてを歌うのは葉月 恋ちゃん(※『ラブライブ!スーパースター!!』に登場する、大豪邸で育ったお嬢様で学校の生徒会長を務める)なんですけど、恋ちゃんだと落ち着いた感じで歌うといいますか。
あんまり息を多く吐かなかったり、しゃくりを逆にいれないで、正統派の歌い方っていうのを目指してて。
そうすることで他のメンバーとの差別化といいますか、恋ちゃんが立つように歌いたいなって思っているので。
毎回すごく感情を持っててもあまり表に出しすぎないような歌い方にしてますね。
そういうところで上品なところとか、少しおとなしい雰囲気を曲で表すといいますか。本当はめっちゃがなりとか入れたい曲でも、恋ちゃんはやらないかなって、その子の性格とかって声しかないので。声を聞いたときにその子の性格が分かるような歌い方をしたいなって思って。
青山なぎさ個人として歌うときは、やっぱりもうフルでやりたい放題(笑)
がなりも入れるし、あえて息を多くしてハスキーな感じにしたりとか。
そういうのは楽曲によって使い分けていけたらいいなって思っているので。
それこそアルバムの『ヴィクトリア~勝利への扉~』という楽曲は、太めの声を密度の濃いめの声色にして、圧をかけるぐらいの声で聞かせるっていう歌い方にしまして。
逆に、今回『OAO』っていう曲があるんですけど、その楽曲はサウンドを楽しんでいただきたいなって思っているので、どっちかっていうと英語っぽい日本語みたいな歌い方で軽めに歌うことで、歌詞を聞き取るというよりかは、もう歌詞を含めたサウンドとしてこういう曲なんだってノリがよく聞いてもらえる、そういうのも曲によって全部歌い方を変えているので。
それがある意味声優としてできる面白いことなのかなって調整しています。
もしかしたら全く歌い方が違う楽曲もあるかもしれないので、私を知らない方が聞いたら、同一人物じゃない人が歌ってるのかなって思われるぐらい、結構振り幅広めに歌わせていただいてます。
誰でもできる秘技伝授!声優としての飛躍的進化は「ストローでぶくぶく」

――声優やアーティストなど幅広く活躍されている青山さんですが、活動をする上での必須アイテムはありますか?
これです!これはなんていうんですかね…ストローぶくぶく?(笑)
ペットボトルを開けて、(ストローを)挿してくわえて息を吹き込むと、喉に通る息が必要最低限、このストローの分しか息が通らないようになって、息の量が必要最低限にできるっていうトレーニング方法です。
寝起きとかでまだ喉が起きていていないときとかもこれをやって。高い音と低い音を行き来したりすると声が出やすくなります。
これは病院で教えていただいたトレーニング方法で、今の私の歌い方になるまで、デビューしてそろそろ5年になるんですけど、それまでちゃんとしたボイストレーニングをあんまりやったことがなくて、趣味の範囲で歌ってるみたいな感じだったので。
いろいろレッスンを通うようになってから、喉を壊しそうというか、喉が疲れやすいなっていうふうに思って。
病院に検査をしに行ったら、声帯が閉まる筋肉が弱い。ずっとあなた省エネでしゃべってるよっていうふうに言われて。
声帯が閉まってないまますごく息を多く使っているしゃべり方なので、声帯が傷付きやすいらしいんですよ。だけどこれを息が少ない声質でしゃべると、声帯に負担がかかりにくいっていうのを知りまして。それをどうやったらできるんですかって聞いたときに教えてくれたトレーニング方法がこれで。必要最低限の息で声を出す方法っていう練習方法で。これをずっとやってたら声色が本当に変わってきて。結構厚めの声質まで、どっちも出せるようになりました。

――これはどのタイミングでやっているんですか?
これはライブとかレコーディングの前とか、発声練習のときに一番最初にやっています。
自分の今日の声のトーンどんな感じなんだろうとか、どれぐらい息が出やすいのかなとかそういうのを調節していつもの自分になってから現場行くとか。特に朝から収録とかも結構多いので、そのときに夜と変わらない声色と声量が出せるようにしなきゃっていうので。家でいろいろ作ってから行きますね。これ結構いろんな人にすすめてます。友達とかにも。それこそ声優さんだけじゃなくて、OLの友達にプレゼンをしないといけないときに、普段人前で大きい声を出さないから、プレゼンしたあとに喉が痛くなっちゃったっていう相談を受けたことがあって。「これいいよ」って(笑)すすめたことあります。
――好評でした?
めっちゃ良かったらしくて、それからやるようになったって言ってました(笑)
青山さんは今回、自身の音楽のルーツが詰まった『Roots』というアルバムをリリース。曲の歌詞を青山さんが担当したというアルバムについて、歌詞の生み出し方や楽曲制作のこだわりを伺うと、日常の歌詞アイデア収集法やアーティストならではの辞書の使い方、さらには身近な人の気持ちを曲に落とし込んだ方法など、赤裸々に語ってくれました。