あるアンケートでは、2人に1人以上が発症しているという「花粉症」。
多くの人を悩ませている中…病院で話を聞くと、いま増えているというのが「花粉食物アレルギー症候群」です。

「花粉食物アレルギー症候群」とは?

「花粉食物アレルギー症候群」とは、花粉症の人が花粉に含まれるアレルゲンとよく似たタンパクを含む、果物や野菜などを食べた際、口の中のかゆみや、のどがイガイガするなどのアレルギー症状が出たり、まれにアナフィラキシーショックなどの重篤な症状に進行することもあるといいます。

そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院 内尾紀彦院長:
だいたい花粉症の患者さんの10%前後がこの症候群になるんですけれども、うちの患者さんでも100名中10名前後の方が毎日いらっしゃっております。

飛散する時期と花粉によってアレルギー反応を引き起こす食物は異なり、いまの時期にピークを迎えるスギ花粉の場合、トマトやリンゴ、桃、サクランボなどがアレルギー症状を引き起こす可能性があるといいます。

〈花粉食物アレルギー主な組み合わせ〉
1月~6月 ハンノキ・シラカバ花粉…リンゴ・桃・大豆・豆乳など
2月~5月 スギ・ヒノキ花粉…トマト・リンゴ・桃・サクランボなど
4月~10月 オオアワガエリ・カモガヤ花粉…メロン・スイカ・キウイなど
7月~11月 ヨモギ花粉…セロリ・ニンジンなど
7月~11月 ブタクサ花粉…メロン・スイカなど

『サン!シャイン』が実際に、「花粉食物アレルギー症候群」と診断された患者に話を聞くと…。

花粉食物アレルギー症候群と診断された女性:
私、加熱してるものだったら問題ないんですけど、トマトジュースであったり、生のトマトを食べたら(のどが)チクチクする感じ。

生のトマトを食べると、のどにアレルギー症状が現れるという20代の女性。
2025年、花粉症と診断され、その後トマトを摂取した際、違和感を覚え、再び受診した時に「花粉食物アレルギー症候群」と診断されました。

花粉食物アレルギー症候群と診断された女性:
私、トマト本当に大好きだったので、すぐそれの食べる量を制限しなきゃいけないとか、花粉が多い時期は食べないようにするとか、そういう調整が必要になってしまったのは本当に寂しくて。トマトって食べ物自体すごく栄養価も高いですし、私すごく好きで、いい食べ物だったので、それを食べられないのが寂しいですね。

「花粉食物アレルギー症候群」の注意点や対策は?アレルギーや感染症が専門の、東京歯科大学・寺嶋毅 教授に解説していただきました。

専門家に聞きたいこと

――「花粉食物アレルギー症候群」発症の可能性がある人の特徴は?
東京歯科大学 寺嶋毅 教授:

花粉症が重ければ重いほど、あるいは花粉症になって長ければ長いほど多いと言われています。

――症状が出る食べ物を食べる方法はあるのでしょうか?
火を通すことによってより安全に食べることができます。加熱することでタンパク質が分解されたり変性するので、そうすると花粉と交差反応がなくなりますから、そういうことで摂取できればいいかなと思います。

――年齢によって出る症状の差はあったりするのでしょうか?
花粉症になる時期というのは、大体中学・高校ぐらいから大人になってですから、花粉症の人の割合によりますけれども、どの世代でも出ることはあります。

視聴者からもこのような声が届きました。

「花粉症持ちです。きゅうりを食べて息できないくらい喉が痛くなったことがあります。ぜんそくも持っているのですが花粉症と関係ありますか?」(20代女性)

東京歯科大学 寺嶋 毅 教授:
もともとアレルギー持ちでぜんそく持っている方は口の中がかゆいだけの症状ではなくて、息苦しくなったりとか目が腫れるというのは、口から体全体に少し症状が出始めているので、より注意が必要かと思います。

――1回症状が出てしまうと、もうその食べ物は一生、生で食べられないのでしょうか?
そういうわけでもありません。花粉のピークの時期は(症状が)出やすいので、オフシーズンに例えば少しの量でまず試してみるというところも一つは手だと思います。
慣らせば克服できるかというと、そういうわけでもないんですけれども、無理するとむしろ危険なことあります。ただ、バランスよく野菜・果物をとるというのは大事ですから、少しゆっくり食べてみるというところで試してみて、このぐらいなら自分は大丈夫だというところも(探ってみるのも)いいのかなと思います。
過度にこれも控える、これも控える、というのは少し良くないのかなと思います。

――自分がどういうアレルギーと交差反応の可能性があるというのは検査でわかるものなんですか?
例えば、血液の検査であるとか皮膚にちょっと花粉や食物を乗せてアレルギー反応が出たりするかということで調べることはできます。

「花粉症の症状が出ているときだけ避ければ大丈夫ですか?」(40代女性)

東京歯科大学 寺嶋 毅 教授:
花粉のピークの方が出やすいですけれども、ピークじゃないシーズンも出ることがありますから注意が必要です。

――反応が劇的に出ないように変えていく治療法というのはあるんですか?
例えば花粉症ですと免疫療法といいまして、少しずつアレルギーを注射したりベロの下に入れて数年やって克服するスギアレルギーなど、その治療によってこの食物に対するアレルギーも良くなったという報告もあればそうでもないということがあって。花粉症の治療としてはいいんですけれども、この食物アレルギーを目的にしてそれをするというのは…。でも今すごく興味を持たれている分野で、今後そういうのが発達していけばいいかなと思います。

谷原章介キャスター:
まずはお医者さんに行って自分の現状を調べていただいてから、治療した方がいいということですね。

東京歯科大学 寺嶋 毅 教授:
検査をしてもらったり、あるいは食事指導を受けるという意味では重要かと思います。

(『サン!シャイン』2026年3月6日放送より)