〈偽広告〉
「これをはけば 視覚的に5kgもやせて見えるんです このデニムパンツはデニムの聖地岡山県倉敷市の工房で作られ30・50代の女性1000人の声をもとに開発されました」
SNSで現在も流れているジーンズの広告。実は、これ、“偽広告”。
ブランド品などを格安で販売すると装った偽の広告動画が、いま相次いで確認されています。
格安価格で…「児島ジーンズ」の偽広告
「瞬時に5キロ細く見える」「2点目から2480円」など、目を引くうたい文句が並ぶ、偽の広告。
中でも、問題となっているのが、“日本のご当地ブランド”を装った詐欺行為です。
国産ジーンズの中心地として知られる、岡山・倉敷市のブランド「児島ジーンズ」。
高い品質と耐久性は、国内外で高く評価されています。
SNSに、この人気ブランドの偽の広告が…。
〈偽広告〉
「工房設立100周年を記念して今ならメーカー希望小売価格の半額で提供しています」
偽の広告動画の上の部分には「児島」というロゴが書かれています。
偽広告にある「百年工房」などは存在しません。
この“偽広告”に対し、児島ジーンズを製造・販売する会社は…。
株式会社フック Web事業部 倉田要部長:
非常に遺憾といいますか、困るなというところですね。安売りも当然していないですし。
児島ジーンズの価格は、1本1万円以上で、動画にあるような2480円などでの販売は一切行ってないといいます。
倉田要部長:
購入された方から「商品を買ったんだけど発送されません」っていう方も結構何件か私どものほうに問い合わせが来ていまして、明らかに偽サイトとか偽の商品なので、こちらとしてもご対応ができないという話になってしまいますので…。
こうした“日本のご当地ブランド”をターゲットにした偽広告は、他にも…。
「栃木レザー」うたう偽広告に本家怒り
〈偽広告〉
「100年続く革工房の技で1枚革を丁寧に仕立てました 10年使っても剥がれず型崩れしない防水仕上げ」
「栃木レザー」をうたった偽広告動画。
職人が時間と手間をかけ、20もの工程を経て仕上げている「栃木レザー」。天然皮革の魅力を最大限に生かし、“丈夫ではりがある”のが特徴です。
愛用者も多い老舗のご当地ブランドが、偽広告のターゲットに。
栃木レザー株式会社 遅澤敦史社長:
「従業員が作ったこの革をなにしてくれるんだ、会社の名前をどうしてくれるんだ」っていう思いが瞬間で来ましたね。
革づくりに携わる従業員は熱心にやっているし、自信を持っていますし誇りを持っていますので。
そんな会社の思いを踏みにじるかのように、偽の広告動画の中には、こんな場面も…。
〈偽広告〉
「皆さんどうか私の父を助けてください このような方法でお願いするのは大変心苦しいのですが」
病気の父を助けるために購入を懇願するなど、情に訴えるかのような販売方法。さらに…。
〈偽広告〉
「大変申し訳ございません 120年の伝統を受け継いできた栃木レザーの工房がついにその扉を閉ざさざるを得ない時がきました 職人たちへの最後の給与を全額支払い この歴史に終止符を打つための“最後のカーテンコール”なのです」
「栃木レザー」は創業89年。偽広告では「120年の歴史」と紹介された上、会社をたたむので「職人の給与を支払うために買ってほしい」などと、でたらめの内容まで…。
栃木レザー株式会社 遅澤敦史社長:
100年っていう言葉も、僕も社長になってからそこを目指していますので、何目指しているところを勝手に達成させちゃってるのっていう個人の思いもありますよね。
新潟県の燕三条のフライパンや福井県の鯖江の眼鏡、岩手県の南部鉄器など…他にも相次いで偽広告に狙われる“日本のご当地ブランド”。
専門家は、こう指摘します。
ITジャーナリスト 三上洋氏:
地方のご当地ブランドと呼ばれるものは、いずれも手作り。職人が高い技術で作っているとして日本でとても有名。いわばブランドの価値があるんですね。
大手なら権利の意識から抗議をして取り下げさせることもする。地域のブランドの場合はそこまで力がない場合が多いので、狙われている。
悪用される、ご当地ブランド。
では、消費者はどのように見極めればいいのでしょうか。
偽広告にだまされないためには?
偽広告をよく見ると、不自然な日本語が使われているなど“違和感”だらけ。
値段の横に「95%のお客様の選択」や「歴史的な最低価格」と書かれていたり…
栃木レザーの偽広告には、なぜか水のはじきを防止する「撥水防止」という言葉が。
そして別の偽広告には、調理器具なのに「医療用」と書かれています。
ITジャーナリストの三上洋氏によると、偽広告から商品を買ってしまった場合、粗悪品をつかまされるだけでなく、クレジットカードを不正利用されてしまう可能性もあるといいます。
偽広告にだまされないためには…
①安すぎる商品に警戒
②公式ショッピングサイトで商品を検索
③広告を直接クリックしない
魅力的な広告が出てきても、飛びつかず、発売元のメーカー・生産者を調べ、本当に公式から出ている商品なのかを確認することが重要です。
(『サン!シャイン』2026年3月2日放送より)
