安藤和津さんが、夫の奥田瑛二さんとの熟年離婚を思いとどまった理由を打ち明けました。

女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。

今回は、「離婚も増加!熟年夫婦の危機」というテーマで、MCの設楽統さんと三上真奈フジテレビアナウンサー、カンニング竹山さん、安藤和津さん、『婦人公論』元編集長の三木哲男さんが本音でトークしました。

「妻が自分の母親の面倒を見るのは当たり前」妻が拒否したら、離婚を考えるようになった男性

スタジオには、夫婦問題カウンセラーの高草木陽光さんが登場。高草木さんによると、以前は熟年離婚の原因は「浮気」や「借金」が多かったのですが、近年では「日々の不満」や「不安の積み重ねによるもの」が増えているといいます。

三木さんは、「日本の離婚件数のうち23.5%が熟年離婚(※2022年。同居期間が20年以上の割合)。全体の離婚件数は落ち着いてきたが、熟年離婚だけは増え続けている」とデータを紹介。

安藤さんは「離婚を考えたことのない奥さんなんていないと思う。うちはもうすぐ結婚48年目を迎えますけど、小さいことがミルフィーユのように積み重なっているのに夫は気付かないし、夫は『報・連・相(報告・連絡・相談)』ができない」と明かしました。

番組では、ビジネスコンサルタントの森泰造さんが熟年離婚を考えた際の思いを取材。森さんは、遠方に住む母の介護に当然妻も協力してくれると思っていたところ、「なんで私が?」と言われ、一緒に暮らすのは無理だと考えるようになったといいます。

当時「嫁に来たのだから母の面倒を見るのは当たり前だと思っていた」と語る森さん。一方、森さんの妻は、当時は共働きで保育園児を含む3人の子育て中。自身の母も四国で一人暮らしをしていたことを鑑み、夫には自分の親の介護は自分でしてほしかった、と打ち明けました。

安藤さんは「逆の立場になったときに、夫が妻の親の介護をやってくれるのか?と考えると、やりづらい人が多い。母親も自分の息子に介護をされたくない人が多いというし、子どもに手がかかることも考えると妻に負担が偏りすぎてしまう」と、妻の立場に共感。

千秋さんは「話し合いの結果、妻が介護を手伝う、代わりに夫は子育てをする、という形なら納得できるが、嫁なんだから協力しろ、と言われたら離婚する」と断言しました。

森さんはその後、会社の介護休業を使って実家に帰り、母の介護施設を決定。その後、心に余裕が生まれて自分の意識を改革し、妻との関係を数年かけて修復したといいます。

高草木さんは、「介護が始まる前に『もしも』の話をしておくと、いざというときに慌てずに済む」とアドバイス。具体的には「パートナーの意向」や「親の意向」、「家事や育児の分担」などを確認したり、経験者の話を聞いたりしておくのが有効だといいます。

竹山さんは「本人の意志を確認したりしている間に介護が必要になり、急に仕事を休んで行政手続に駆け回らなければいけないこともある。きょうだい間で考え方が違うこともあるし…」と、進め方の難しさを指摘。

高草木さんは「自分の会社の介護休業制度や、実家の近くの介護サービス、いざというときに連絡するべき場所などを調べておくだけでも安心できる」と言い添えました。

離婚した女性の7〜8割が「後悔していない」というデータも

書籍『ルポ 熟年離婚「人生100年時代」の正念場』に登場する、離婚調停中の女性(51歳)の事例も紹介。

この女性は、お金に細かく自己中心的な夫に悩んでいた中、夫が会社を辞め相談もなく転職。長男が大学進学で家を出た後、実父が亡くなり数千万円の遺産を手に入れたことで、57歳の夫との離婚を決意したといいます。

千秋さんは、「お金が理由で離婚できない人も周囲にたくさんいるし、一方で、生活レベルが落ちてもいいからと離婚した人もいる。1回しかない人生なんだから、我慢している時間がもったいない」と女性にエールを。

高草木さんと三木さんは、「『モラハラ』という言葉が浸透して、『自分もそう(被害者)だったんだ』と気付いて離婚を検討する人が増えている」「雑誌のアンケートでは、離婚した7〜8割の女性が『後悔していない』と答えた」と現状を語りました。