仕事と家事や育児の時間のバランスの取り方について、改めて考えました。

女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。

今回は、「改めて考えるワークライフバランス」というテーマで、MCの設楽統さんと三上真奈フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、鈴木あきえさん、『婦人公論』元編集長の三木哲男さんが話し合いました。

「仕事も子育ても全部中途半端」「夫はいつもお手伝い感覚」鈴木あきえが子育ての本音を告白

現在、厚生労働省の主導のもと、3歳以上小学校就学前の子どもを育てる人のための労働環境の整備が進みつつあります。企業の働き方改革に取り組んできた株式会社ワーク・ライフバランス代表の小室淑恵さんによると、ワークライフバランスの考え方は「国を挙げての作戦チェンジの時期」を迎えているといいます。

小学1年生と年中の子を持ち、第3子を妊娠中の鈴木さんは「子どもに『仕事の日は寂しい』と言われると複雑な気持ちになるし、仕事も子育ても全部中途半端なのではないかとモヤモヤする」と打ち明けました。

また「フルタイムで働くようになって10年経ち、夫も家事や育児の分担をやってくれてはいるが、いつまでも“お手伝い感覚”」という女性(45歳)の声が紹介されると、千秋さんは「ほとんどのママがそう言っている」と同意。

鈴木さんも「夫はディレクターなのですが、家では私がディレクターで夫はADのよう」と苦笑し、竹山さんは「男子を育てているお母さんたちが、家事をできる男子に育てないと」と持論を展開しました。

育児と仕事の両立で職場に対して抱く罪悪感はどう解決する?

政府は「6歳未満の子を持つ男性が家事育児に関わる時間を2.5時間まで増やし、通勤時間を含む仕事は9.5時間未満に収める」という目標を掲げているそうですが、三木さんは「基本が8時間労働だとして、通勤時間が片道45分で収まる人がどれだけいるのか?」と問題提起。

制度が整ったとしても、働く母や父は「子どもときちんと向き合えない」「家事育児の分担ができていない」「職場で肩身が狭い」などの罪悪感を抱き続けているといいます。

特に、保育園のお迎えや子どもの体調不良での早退や欠勤が負担だという街角インタビューの声を受け、三木さんは「子育て世代は本当に職場の目を気にしているが、一方で同僚からは『(子育て世代が)権利ばかり主張していないで、もう少し申し訳なさそうにしてほしい』という声が聞こえることも事実」と職場の現実を語りました。

しかし小室さんは、「これ以上、職場に対して罪悪感を抱く必要はないという認識を広げたい」と断言。「今後、介護に携わる人も増えて『時間外労働』をできる人は今以上に少数派になっていく。テレワークやフレックスなどを使って、『時間内』に仕事を終わらせることができる環境を作るほうが大切」と訴えました。

罪悪感を少しでも軽減し、職場を回すために小室さんが推奨したのが、「朝メール、夜メールに自分や家族の体調や通院予定について書き加え、周知する」という方法。

そうすれば上司や同僚が事前に状況を把握して、備えることができるという小室さんの主張に、竹山さんは「全員がデスクワークではないし、現実的にできない職種もあるのでは?」と疑問を呈しました。

三菱UFJフィナンシャル・グループで新たに導入される、「育休の人をフォローした人に最大10万円の『同僚手当』を支給する」という取り組みも紹介されました。

三木さんは「当事者のケアではなく周りの人の負担に目を向けたシステムは画期的。育休の人の分の仕事の割り振りを、個人の善意に任せるべきではない」と訴えました。

『ノンストップ!』(フジテレビ)2025年10月17日放送より