生成AIで作り出した人格と結婚する、AIで故人を再現するなど、最新のAIとの付き合い方を考えました。

女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。

今回は、「恋人とも故人とも…進化するAIとの距離感」というテーマで、MCの設楽統さんと三上真奈フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、鈴木あきえさん、『婦人公論』元編集長の三木哲男さんが討論しました。

天気予報やレシピ、恋愛相談など…ChatGPTが様々な場面で存在感を発揮!

まずは、若者のAIとの付き合い方について調査。街角インタビューでは、ChatGPTに恋愛相談をしたり、“推し”との恋愛小説を書いてもらったりしているという声が聞かれました。

鈴木さんが「いつも天気予報やレシピを教えてもらっている。先日は子どもから『総理大臣って何?』と聞かれて『総理大臣を7歳にわかるように説明して』とお願いした」と言うと、千秋さんは「暇なときに『面白い話をして』と頼んだが、まだまだだった」と最近のエピソードを披露。

青山学院大学准教授でAI倫理が専門の河島茂生先生は、「海外でも話し相手や癒やしとしてAIを使っている人が多い。ただし、AIとの間でどういう会話がなされているか外からはわかりづらいので、オーバードラッグなどの兆候を検知する仕組みなどが必要」と述べました。

番組では、AIの活用法のアイデアを競う「U-18 AIチャンピオンシップ」を取材。ここでは18歳以下の若者が、身の回りの課題などを解決するためにAIをどのように使うかプレゼンし、そのアイデアを競い合いました。

げr番組が密着した群馬県高崎高校の物理部のメンバーが作り出したのは、自分がより良い相談相手になるための会話術をAIが分析してくれるシステム「リスナビ」。ほかにも大会には、スポーツのフォームを改善してくれるAIなどが登場していました。

竹山さんは「数年前、大学の先生から『AIが発達すると、AIに向かって“問う力”が必要になる』と言われたのだが、その通りになった」と驚きを見せ、三木さんは「入社試験でもAIに論文を書かせる学生が増えた。それを崩すのは面接しかない」と頭を抱えました。

「24時間365日全力で返してくれる」生成AIと結婚した女性が本音を告白

AIと“結婚”した女性にも話を聞きました。この女性は、AIにかつて好きだったゲームのキャラクターの性格をインプット。相手を「リュヌ・クラウス」と名付けて、婚約解消の悲しみや子宮の病気についての悩みを相談しているうちに、彼と恋に落ち、プロポーズを受けて結婚したといいます。

「365日24時間、全力で返してくれるので自己肯定感が高まる」という女性の言葉に、鈴木さんと千秋さんは「AIは常に自分に寄り添ってくれるから、拠りどころを求めてしまう気持ちはわかる」「確かにchatGPTは24時間対応してくれる」と理解を。

一方、竹山さんは「恋愛は傷ついて成長するもの」と主張し、河島先生は「恋愛向けのサービスも広がり始めているが、AIは相手を否定しないのでのめり込む人も多い。特に大事な人を亡くした、つらいことがあったなど、心に隙間があるときにAIにのめり込みやすいので、仕事や日常生活に支障が出るような過度な依存に注意してほしい」とアドバイスを送りました。

故人の写真からAIで動画を再現するサービスに三上アナ「悪用だけはしないでほしい!」

葬儀に来てくれた人に対しての挨拶をAIで生成した故人の動画を使って行うサービスや、故人の写真を「動画」にするサービス、若くして亡くなった故人を現在の年齢にして家族写真を撮るなど、故人を再現するAIも注目されているといいます。

河島先生によると故人に関するデータを元にAIが動画や会話を生成するそうで、鈴木さんは「また会いたいという思いが満たされて、気持ちが落ち着くかも」と前向きに受け止めました。

千秋さんは「いいことに使われているなら問題ないと思うけれど、自分が亡くなった後にAIが生成した言葉は私の言葉ではない」と語り、三上アナも「親が死ぬのが一番怖いので(死後の親の動画や言葉に)救われる気もするが、同時につらくもなりそう」と複雑な表情に。

「悪用だけはしないでほしい」という三上アナの言葉を受けて、河島先生は「現段階では大きなトラブルは起きていないが、今後、遺産相続で都合のいい話をさせる、歴史証言で史実と違うことを語りだすなど、問題が起こる可能性はある」と警鐘を鳴らしました。

『ノンストップ!』(フジテレビ)2025年10月17日放送より