犯人は、足の激痛に苦しむ奈美をベッドに運ぶ。犯人の抱きかかえ方は、体に負担をかけない方法で、彼が介護経験者であることを物語っていた。

奈美は、過去に関わった逮捕者のなかで病気の妹の介護を生きがいにしていた男を思い出す。その男の名は、出所して4年になる駒場宏伸。

奈美はやっと、犯人の正体を突き止めた。

近づくタイムリミットに焦る山内(横山裕)らDICT!奈美(沢口靖子)の安否は…

掛川啓(金田哲)はSNSの投稿を手掛かりに、不審な車を片っ端から調べていた。

清水がSNSで不審な車を見たという気になる投稿を発見し、その場所が練馬のガソリンスタンドと突き止める。

掛川は、練馬のガソリンスタンドへ向かい、店員から不審な車の情報を聞く。清水と田辺は、掛川から送られてきたガソリンスタンドの防犯カメラの映像を解析。

山内と南方、掛川はそれぞれ、奈美の監禁場所を探し続けるが、タイムリミットの日没が近づき、焦り始め…。

奈美は足のケガからの高熱に苦しみながら、駒場と対話を続ける。

駒場の妹は、駒場の公判中に亡くなった。駒場は、妹が裁判で証言すると警察に不利になるため、警察が妹を衰弱させて殺したと思い込んでいたのだ。

奈美に対し、このまま一緒に過ごそうと誘う駒場。これまで駒場の施しを拒絶していた奈美だが、口に運ばれたご飯を素直に食べて、受け入れる姿勢を見せる。

駒場は、奈美と心が通じたと喜ぶ。奈美は、駒場がこれまでに体験してきた苦労を知っていた。

両親を早くに亡くし、病気の妹・美沙の世話をしてきた駒場。美沙は亡くなったあと、遺体の引き取り手がなく自治体で埋葬され、奈美が立ち会っていた。

美沙を埋葬した墓の中に駒場へのメッセージがあると言う奈美に、駒場は動揺を見せる。

駒場は、奈美を連れて美沙が眠る墓へ向かった。

しかし、駒場が墓石を動かして中を見ると、骨つぼ以外何もない。だましたのかと、奈美を責める駒場。奈美は、美沙を殺したのは駒場だと告げる。

駒場は、1人で歩くこともままならない美沙の介護を続け、周囲の人々から立派な兄だと賞賛されていたが、美沙の病気は治療によって治るはずだった。

妹に頼られ、周囲からの賞賛されることに存在意義を見出していた駒場が、美沙の病状が回復に向かうたびに飲ませる薬をすり替え、治らないようにしていたのだ。