百々果:
このLINEをお仕事終わりに読んで…もう何ていうんだろう…当時はアメリカで生活していたし、どうしていいのかわからなくて…車の中にいて、大泣きしました。
すぐにママに電話して、「もうすぐ帰る!日本に帰る!」と言ったけど、ママから「最初のステージだったら全然大丈夫だから」と言われて、一旦帰国は待つことになったけど…その時は、すごく心が落ちた感じでした。

Q検査結果を伝えた時のアンナさんの心境を教えてください。
アンナ:

(百々果からは)毎日連絡をもらって、結果が出るのを待ってくれていたから…。1つの検査ごとに結果が出るまで約2週間かかるんですね。結果を待つ娘は辛かったと思うので、すぐに伝えようと決めていました。

私たちきょうだいみたいなんですよ。だから(百々果は)いろんな私のこともずっと見てきたし、本当にもう馬鹿なことも全部見せてきて隠し事とかそういうのもないし。
病気のことについては、家族にはより一層ちゃんと言わないといけないと思っていました。自分が逆の立場でもし正直に教えてもらえなかったら嫌だと思うし、「子どもには心配かけちゃいけないから、元気じゃないのに元気な姿を見せる」というのは好きじゃない。ちゃんと正直に伝えることが思いやりだと思っています。

“一緒にいたい感情”と“母としての判断”の葛藤

  Qアンナさんは百々果さんの帰国に対してどう考えていましたか?

アンナ:
乳がんと知った時、本当はすぐにでも帰って来てほしかったんです。「もうすぐに来て」って感じで。でも言いませんでした。
娘はアメリカで働いているし、ちゃんと自分の世界を作り始めているところだったから…言ってはいけないと思った。
結局8月に娘から「やっぱりママ帰る」と言われて。娘は2カ月ぐらい悩んで、帰ってきた。ね。

百々果:
自分のことだけ考えると、アメリカにいたかった。でも「やっぱりママの横にいたいな…」という気持ちもあって。戻ろうかな…戻らないかな…って…。

Q悩んでいることは、アンナさんに相談したんですか?
百々果:

毎日ね。

アンナ:
毎日電話して泣いてた。

百々果:
毎日電話して泣いて…。「今日はどう?」って。
結果的に最後はすごいストレスで、グタグタで…寝てないし、泣いているし、悩んでいるのをずっと続けるのもどうかなと思って帰国しました。
帰ってきて、ママに会えて、「あ、もうよかった」という気持ちで。そこから、ぐっすり寝られるようになりました。