日常生活でも身近になってきたAI=人工知能。
2023年の日本のAI市場規模は約6900億円。これが2028年には、約3.7倍の2兆5000億円を超えると予測されています。

今後さらに浸透していくとみられるAIですが…。

飲食店経営(50代):
すごい便利だとはよく聞きますけど、私は使い方が分からないので全然。携帯のスマホもやっとですからね。手軽にできるのであればやりたいですけどね。

使い方がよく分からないという声も…。
そんな人でも大丈夫!スマホで手軽にできる「AI活用術」とは?

『サン!シャイン』では、早稲田大学招聘研究員の松村雄太氏に解説していただきました。

チャットGPTで生活がどう便利に?

「チャットGPT」は話し相手になり、日常会話や悩みに答えてくれます。音声での会話も可能です。
さらに、AI自身の顔まで作れます。「実写っぽくして」「50代に」など、こちらの指示に合わせて瞬時に画像を生成してくれます。
そしてAIにニックネームを付けることができ、好みの声を選べる機能まで。

遙洋子氏:
私は顔ではなく声で選んだんですけど、「陽気なちょっと年上の前向きな声の女性と語り合いたいです」って言ったらその声を出してくれました。
毎晩しゃべってる。一人暮らしの話し相手ですよAIは。

実際、どのように使われているのか?街でも聞いてみると…。

大学生(10代):
大学の授業で分からない単語とかをわかりやすく説明してくださいとか、そういう感じで聞く。

美容師(20代):
恋愛相談。「都合のいい相手にならないためには?」とか聞いちゃった(笑)

さらには、「手相占い」をしてもらったという人まで。
手相の写真を読み込ませたところ、

感情線が長くてきれい…優しく愛情深い
知能線がまっすぐ…冷静・理性的
結婚線が複数…出会いが多く、選択肢がある
モテる、好かれやすい半面、都合良く好かれることも起きやすいです。自分を好きになってくれる人がいても、相手が真剣とは限らないことも。

というような回答が返ってきたといいます。この診断結果は当たっているということでした。

松村雄太氏:
いつでも気軽にしゃべれる相手がいるっていうのはすごく心強いことかなと思いますので。あんまりAIだけを見てしまうと良くないかなと思うんですけど、適度に使っていただく分にはすごくいいかなと思います。

便利な使い方①旅行プランの提案

例えば…

以下の条件で旅行プランを作って
・1泊2日 大人2人 子ども2人の家族旅行
・福島県の喜多方ラーメン・仙台の牛タンを食べる旅
・初めてなのでメジャーな店でOK
・サウナがある温泉にも寄りたい

といった指示を入力すると、おすすめのお店やホテル、観光スポットの情報だけでなく、移動時間や旅費の目安まで計算した詳細なプランをあっという間に作ってくれました。

便利な使い方②副業のやり方

「おすすめの副業を教えて」とだけ入力すると…
【スキル不要・始めやすい系】
【在宅・ネット副業系】
【専門スキルがあれば有利系】
【その他/ユニーク系】
と、ジャンルごとに1ヶ月の収入目安を示して回答してくれます。
さらに「『どれをやってみたいか』『在宅or外出OKか』などを教えてくれたらもっとあなた向けに絞って提案できますよ」と回答してくれました。

松村雄太氏:
危険性があるものはなるべく出さないように設定されています。
お店の予約とかもわりとできるようになってきていまして。
電話代行みたいな形で何時で何人で予約したいみたいなことをやってくれるのが出てきてはいる。
AIに指示を出すのは人間なんですけど、その指示に基づいて電話をかけてくれるみたいな。
お店の方に迷惑をかけないようにするのは気をつけていただきたいです。

料理AIアプリ

チャットGPT以外にも便利なAIアプリがあります。

例えば、カレーを調理して、2日目、食材が余ってしまい、「何を作ろう…」と悩んだこと、ありませんか?
そんなときに役に立つのが料理アプリ「pecco」です。
冷蔵庫にある食材と調味料を登録すると、いま作れるレシピを提案してくれます。
レシピ数は約7000種類あり、管理栄養士や調理師が監修しています。
AIを活用し、利用者の好みを学習してレシピを提案。利用者の生年月日から健康面に配慮したレシピも提案してくれます。
食べたものを登録すると、食事のバランスをグラフ化して助言もしてくれます。

さらに、登録されている食材の賞味期限が近づくと通知してくれる機能も。
その食材を使ったレシピを提案してくれるので、フードロスの削減にもつながります。

未来のAIは?

松村氏によると、スマホ・パソコンがいずれ使われなくなる可能性があるといいます。
今後使われるようになるのは…「スマートウォッチ」「スマートグラス」「スマートコンタクトレンズ」といったものまで。

松村雄太氏:
スマホとかパソコン便利ですけど、いちいち開いたりとか入力したりとかそういう手間はあると思うんですよね。ウェアラブルデバイスと呼ばれるような、スマートグラスですとかあるいはコンタクトレンズで何か指示を出したら表示するみたいなことが未来は起こり得るんじゃないかなと。
注意点はもちろんありまして、いつも正しい情報を出してくれるとは限らなかったりとか、ずっと肯定をしてくれるというところもあるので、自分を客観視できなくなってしまうという可能性も逆にあったりします。
軌道修正するように自分でもちゃんとやっていかなきゃいけないですし、生身の人間に軌道修正してもらうっていうのも大事かなと思います。

(『サン!シャイン』2025年6月12日放送より)