奈美たちの間に重苦しい空気が漂うなか、杏子のもとに電話がかかってくる。
助けを求めるカナの声に続き、加工された男の声が杏子に語りかける。カナを助けたければ首脳会談でレンガラへの50兆円の無償援助を発表するように、と。もし、首脳会談でレンガラへの無償援助に言及しなければ、即座にカナを殺すと脅してきたのだった。
男が要求を語ったその瞬間、カナが何者かに痛めつけられる様子がビデオ通話で映し出される。悲鳴を上げるカナの姿に、杏子は激しく動揺。彼女は「国家と娘、どちらを選ぶのか」と究極の選択を迫られていた。
“首謀者”久慈(池内万作)はどこに!?必死に追う奈美(沢口靖子)らだが…
レンガラの軍事独裁政権に巨額の援助をすれば、日本は信頼を失い国際的に孤立してしまう…。
タイ首相との首脳会談までに久慈の身柄を確保してカナの正確な居場所を特定し、カナを奪還する必要が出てきた。奈美は杏子と佐生に、DICTが必ず久慈を捕まえると力強く告げる。
DICTメンバーはそれぞれ、久慈の行方を必死に追っていた。
官邸から戻ってきた奈美は清水とともに、杏子への脅迫電話の音声を聞き直すことに。すると奈美は、音声にかすかな振動が断続的に入っていることに気づく。
清水がAI解析すると、それは電車の走行音だった。さらに、IP情報を特定した久慈からの電話にも同じ走行音が入っていて、その音には途切れる瞬間が。そのことから奈美は、近くに走る電車がトンネルに入ったことで音が途切れているのだとひらめく。
久慈がいる可能性のあるエリアで、電車のトンネルに近いシェアオフィスを割り出す清水。ようやく久慈にたどり着けると、手応えを感じる奈美たち。
そのとき、奈美のもとに佐生から、杏子が倒れたと知らせが入った。
