師も走る忙しさの“師走”と呼ばれる12月。
年末の大掃除に頭を悩ませる人も多い中で、近年利用者が増加しているのが、『家事代行サービス』です。

2021年度には市場規模が807億円に拡大。右肩上がりの成長を続けています。

『サン!シャイン』は、急増する家事代行サービスの現場に密着。家事代行のトッププロの仕事を追いました!

お掃除代行 子育てするお母さんの救世主!

普段は手が届かない部分の掃除に加え、ベッドメイクや衣替えまでサポートしてくれる、家事代行会社「株式会社ベアーズ」の阿久津美和子さん。

依頼者に丁寧にヒアリングを行い、掃除場所を確認。まずはキッチン周りの掃除からスタート。

壁を水拭きしたあとは、しっかりから拭きを行います。拭き掃除の基本である『一方向に拭く』ことで汚れを他へ広げないようにします。

ガスコンロの「ゴトク」は外して、タオルの上に置きこちらも水拭き。

このとき、タオルを大きく折ると力が分散してしまうため、手のひらサイズに小さくタオルを折って拭くことで、強くこすらなくても汚れを落としやすくなるといいます。

水垢がつきやすいシンクは、最初に40℃ほどの お湯をかけ、油汚れを落としやすくします。そして、普段はなかなか手が回らない蛇口部分まで丁寧に磨いていきます。
掃除前と比べると、コンロやシンク周りの汚れが落ち、ピカピカに!

続いて洗面所とお風呂場へ。鏡の汚れを細かくチェックしながら拭いていきます。

風呂場掃除で役立つのが『歯ブラシ』。排水溝のプラグは外せるところは全て取り外し、歯ブラシで隅々まで洗浄していきます。

キッチン・風呂場・フローリングの掃除を3時間で終了、料金は1万4000円ほどです。
依頼者の石田さんは働きながら子育て中、「普段できない掃除までしてくれる」と月2回サービスを利用しています。

依頼者 石田さん:
最初はなんか贅沢なものなのかな?って思っていたんですけど、もう、ものすごく助かるので。

かなり掃除慣れしたように見えた阿久津さんですが、実はまだ家事代行歴は1年ほど。

子ども二人を育てながら隙間時間にできる仕事を探していたところ、主婦歴7年の経験を生かせるのでは?と家事代行に登録したといいます。現在は週3日ほどパートとして働いています。

料理代行・手早くおいしいご飯

次に密着したのは、家事代行業者「CaSy(カジー)」で料理代行を行う、藁谷まゆみさん。
料理代行を利用している高木さんの自宅に到着すると、早速黒色のエプロンを着用します。

実はこの黒いエプロン、約1万8000人のキャストの中から選ばれた トップ8人「TEAM BLACKS」にのみに許される“トッププロ”の証。「CaSy」ではキャストを11段階にランク分けし、特に高いスキルを持つ人だけがこの称号を得られます。
(※TEAM BLACKSは、基本的に2回目の利用以降、空いていれば指名可能)

事前に依頼者からリクエストされていたメニューのメモを見ながら料理を開始。

コロッケ用のジャガイモは電子レンジで加熱。時短になる上に、栄養やうまみが逃げないといいます。
ゴボウのあく抜きを2~3秒でさっと済ませ、ハンバーグ作りでは、パン粉をつなぎに使わずタマネギも炒めずに、牛乳を使ってひき肉と混ぜます。

こうすることで、水分が出てふっくらと仕上がり、冷めてもおいしく食べられるといいます。

順調に料理が進む中、ハプニングが!?なんと、豚汁の材料の豚肉がないことが判明。しかし、藁谷さんは焦りません。

家事代行業者「CaSy」藁谷まゆみさん:
あれ?豚汁の豚肉がない気がする。…鶏肉つかっちゃおう!(豚肉)ないので鶏肉使います。

豚肉の代わりに鶏肉を使用。刻んだネギやえのきを入れて肉団子に変更する対応力をみせます。

藁谷さんが料理をこなす中、利用者の高木さんは外で用事を済ませたり、洗濯をするなど時間を有効活用。

普段、子育てしながら喫茶店を経営している高木さんは、自宅での料理の負担を減らしたいと、週に1回料理代行を依頼しているといいます。

依頼者 高木さん:
(喫茶店でのお仕事が)ちょっと調理して出して、食器をかたづけたり、なんか家事と似ているので、仕事でもそれをやって、おうちでもそれをやるっていうのがちょっとつらい時とかもあるし。

仕上げに、鶏のスープで炊いたご飯にゆで鶏をのせる「カオマンガイ」を、炊飯器に材料を入れるだけで完成させます。

こうして、3時間で9品を作り上げました。主菜から副菜まで、バリエーションが豊富です。

依頼者 高木さん:
本当に倍(の時間)やっても、多分できないかなっていうぐらいやってくださるので。

調理師の免許を持ち、ずっと食に関する仕事に携わってきたという藁谷さん。
家事代行歴は6年近くになり、報酬は現在1時間あたり1650円。週4日ほど家事代行で働き稼いだお金は趣味に使っているといいます。

家事代行業者「CaSy」藁谷まゆみさん:
家族に内緒で頼まれている方もまだ中にはいらっしゃるので、家事代行は『みんなが使って良いシステム』って所を広めていきたいです。

(『サン!シャイン』 2025年12月1日放送より)