通報を受けた日下部が現場に到着したときには湾岸署が仕切っており、水上署が手に入れることができたのは野次馬の映像のみ。

碇は、湾岸署に情報共有の交渉に向かった藤沢充(中尾明慶)と遠藤康孝(齋藤璃佑)に合流。そこで、和田毅(谷田歩)から、事件を調べたければ俺を倒してから行けと腕相撲の勝負を仕掛けられる。

見事和田に勝利し、捜査資料を手に入れた碇。移転工事を予定していた海雪は防犯カメラを含む電気系統が遮断されており、遺体の見つかった隊員居住室の床の突起の形と、遺体の後頭部の傷が合致したという。

遺体は上半身裸、下半身は下着のみの状態で発見されたが、そばに血のついたシャツがあったことから被害者は頭を負傷してからシャツを脱いで横になった可能性が大。

部屋のカギは被害者のズボンのポケットから見つかったが、現場はドアの外からカギがかけられた密室状態だったことも明らかになった。

被害者の妻を疑う日下部(加藤シゲアキ)…しかし死因は熱中症だった

その後、被害者が海雪の観光ボランティアをしていた福本宗介(中脇樹人)だと判明。戦後、引き上げ船として使われていた海雪の船内で生まれた福本は、誰よりも海雪に詳しかったという。

日下部を思い礼子と距離を置くことにした碇は、細野由起子(山口紗弥加)と共に福本の妻・弓枝(山田キヌヲ)の元へ向かうことに。

司法解剖の結果を湾岸署が隠していることに気づき、弓枝本人から福本の死因が熱中症だったことを聞き出す由起子。一方、碇は弓枝の様子から、彼女が何かを隠していること、夫が死んだというのに旅行を計画していたことを察する。

同じ頃、港湾工事を担当する知り合いに話を聞きに行った礼子は、海雪の移転工事に福本が口を出していたこと、その工事に普段は港湾工事を請け負わない大手ゼネコンが介入していたことを知る。

その後の捜査により、海雪に憎しみに近い思いを抱いていた弓枝が、福本の死亡推定時刻に仕事を休み、翌日には「夫の保険金が入る」と仕事を辞めていたことが判明。遺体発見の2日前に福本の死を弓枝が知っていたということは…。

日下部は弓枝を事情聴取するべきだと主張するが、碇は死因が熱中症であることを疑問視し、密室の謎も解けていないと慎重な態度を見せた。