大盛り上がりの中、10月13日に閉幕した大阪・関西万博。

人々が“万博ロス”に嘆く中、連日、「あべのハルカス」の大阪・関西万博オフィシャルストアに行列ができているといいます。

万博グッズを買いに来た人:
万博のミャクミャクのグッズが会場内すごい人だし、買えなかったんですよ。
きょうやっと買えたかなという形で、やっぱりこれ(ミャクミャク)ですよね。楽しいことを残しておきたい、本当にありがたい。

あまりの盛況に、近鉄百貨店の広報担当者も、「ミャクミャクがすごく愛されていたんだなということを実感して、うれしい」と喜びを隠せません。

“万博ロス”の人々が集う場所は他にも…。

10月19日まで開催されている、大阪・関西万博デザイン展。ミャクミャクなどが生まれるプロセスがわかる展示があるといいます。
16日には、開場前にもかかわらず、すでに400人以上が列をなしていました。

来場者:
いろんな気付かなかったデザインがあって。万博では気付かなかった、すごくかわいい「こみゃく」たちが発見できたので、よかったです。

もう一度見られる?パビリオンの再利用や再展示続々

そんな“万博ロス”に嘆く人たちに救いの手が?
実は、万博で人気を博したパビリオンや展示品の一部は、今後、再利用や再展示されるといいます。

万博のシンボルだった大屋根リングは、石川県珠洲市の復興住宅の資材に。84のパビリオンも、約2割がレガシーとして引き継がれる予定です。

開幕中は、大人気でなかなか予約がなかなか取れなかった、大きな球体がシンボルの「オランダ館」や、iPS心臓があった「パソナ館」は淡路島に移転予定。

「よしもと waraii myraii館」で話題になった、巨大アート「問いかけられるネギ」は、下仁田ネギで有名な群馬県下仁田町へ。これは町長自らのラブコールで実現したといいます。

下仁田町 岩崎正春町長:
ネギと共に生きてきた地域から、健康と平和な象徴として、次世代に継承していくのは、下仁田町の他にないと。うちが応募しないで、どこがするんだろう?という気持ちで、企画書を書いて提出させていただきました。
11月23日に「下仁田ねぎ祭り」があります。そこで、お披露目式を行う。それが正式な、目に触れてもらえる最初の機会だと思っています。

開幕前から何かと話題になっていた、“2億円トイレ”も、大阪・河内長野市の「花の文化園」が移設先として立候補しており、決まればトイレの建て替えに再利用されるといいます。

“食”のレガシーも「まだまだ体験していただく方の数が足りてない」

引き継がれる“万博レガシー”は建物だけではありません。
万博会場内で唯一、個人の飲食店として出店した、「とんかつ 乃ぐち」。

揚げたてをひと切れずつ提供するコース料理など、独自のスタイルで提供する全国のとんかつ店の中でも屈指の予約困難店ですが、そんな「とんかつ 乃ぐち」が万博で提供していた料理が食べられるお店を、近々オープンさせる予定だといいます。

「とんかつ 乃ぐち」 店主・野口典朗さん:
11月中のオープンを目指して今進めています。まだまだ体験していただく方の数が足りてないと思うので、なるべく早く万博の熱量をそのまま冷めないうちに、また体験していただきたくて。

他にも、「マレーシア館」の平たいパンのようなものでカレーなどを付けて食べるロティーチャナイに、サラダやドリンクをつけた「万博ロティーコ―ス」が、大阪市の「A-dining」で、10月27日から楽しむことができます。(※午後2時~5時の間で、1日限定30食の予定)

多くの人を楽しませた大阪・関西万博、今後は多くのレガシーとして、残り続けます。

(『サン!シャイン』 2025年10月17日放送より)