坂本花織選手「ミラノでは、団体も個人も銀以上取るのが目標です」
全日本フィギュアスケート選手権4連覇中、名実ともに日本女子の絶対女王・坂本花織選手25歳。
坂本選手は、2025年6月「自分の競技人生は、1年を切っている」と、今シーズン限りでの引退を表明しています。
12月19日、3枚しかないミラノへの切符を懸け最終選考会を兼ねた「全日本フィギュアスケート選手権」が幕を開けます。
その大一番を前に、今シーズン限りでの引退を表明したことについて坂本選手が改めてフジテレビのカメラに語りました。
坂本選手インタビュー「自分に活を入れて…」
フィギュアスケーター 坂本花織選手:
最後っていうのも、多分言わなくてよかったんだろうけど、自分は言うことによって、自分に“活”を入れられるかなと思って…。
“最後”と公言することで、自分を奮い立たせたという坂本選手。
その“ラストシーズン”の先に見据えるのは、2026年2月にイタリアで開催されるミラノ・コルティナ オリンピックです。
鈴木明子さんに憧れて…ラストシーズンは「愛の讃歌」
ラストシーズンのプログラムに選んだのは、“節目”を意識した一曲。
憧れの存在である鈴木明子さんが最後のシーズンに使っていた「愛の讃歌」をフリーに使うことに決めたのです。
坂本花織選手:
自分も引退のシーズンにこれを使いたいっていう思いがあったので。
今までいろんな葛藤だったり苦しみだったり、それを経験したから得られる喜びだったりっていうのを、そのプログラム1つで表現できたらなっていうのは思っています。
悲喜こもごもだった競技人生。その経験や感情をプログラムに詰め込んだといいます。
衣装には“勝ち色”青 オリンピック決める決意
さらに、演技を支える特別なこだわりも。
坂本花織選手:
オリンピックシーズンは特に青色を取り入れるようにしていて。
先生曰く、“勝ち色”らしくて、平昌オリンピックの時はSPは青色の衣装で、北京オリンピックの時はSPがゴールドの衣装だったんですけど、ここのお腹当たりのストーンが青っぽいのとか。FSは青色の衣装で、みたいな。
今年もSPが青色で、FSも青っぽく見えるようなストーンをつけてもらってみたいな感じでどこかしらに青を入れてみたいなのはちょっとこだわりです。
“勝ち色”は青。
さらに髪型も細部にこだわりが込められているそうです。
坂本花織選手:
髪形は、FSは「フィンガーウェーブ」っていうのをやっているんですけど、それがめちゃくちゃ時間がかかるもので。
――自分で?
坂本花織選手:
自分でやっているんですよ。だからめっちゃ試合前にずっと腕上げて、こんな顔で「しんどい」って…
「あーっ」て言って…(笑)
すべての準備は氷の上で悔いを残さないため。
集大成のシーズン、目指すは3度目のオリンピック。
坂本花織選手:
悔いのない、自分の中でパーフェクトだって思える演技をSPもFSもして、一発内定、オリンピックを決められるように頑張りたいなと思っています。
支えてくれた人へ…坂本選手直筆の手紙
坂本選手の直筆の手紙も話題です。
12月21日(日)までの期間限定で東京メトロ・表参道駅に掲載されています。
<坂本花織選手 直筆の手紙より>
いつも応援してくださる皆さまへ
泣いたり、笑ったり、転んだり、また立ち上がったり。
振り返れば、それが私のスケート人生です。
温かく見守ってくれる存在があったからこそ、
ひとりでは見ることのできない景色も見れました。
たどり着けない場所に行くことができました。
リンクに響く拍手も、聞こえてくる応援の言葉も
そのすべてが、いつも私の背中を押してくれています。
支えてくれたすべての人に、
心からありがとうと伝えたいです。
4歳から始めたスケートも、
節目のシーズンを迎えました。
これまで積み重ねてきた毎日を出すことが、私らしい集大成。
完璧よりも、自分が納得できる演技を目指そうと思います。
きっと、その先に結果もついてくるはず!
どうか、見届けてください。
思い出は、終わったあとに一緒に振り返りましょう。
それじゃ、いつも通りいってきます。
坂本花織
谷原章介キャスター:
インタビューや普段滑り終わった後に、キス&クライで見せてくれる表情がいつも明るくて元気をたくさんくれるじゃないですか。でも先程の手紙を読むと、すごく複雑な思いだったり、自分のこれからのキャリアが集大成にあるという心境が伝わってきますね。
SPキャスター・カズレーザー氏:
「思い出は、終わったあとに一緒に振り返りましょう。」っていうのが、振り返りがもう少し先になることを我々も願っていますね。最後まで活躍していただきたいなと。
谷原章介キャスター:
完璧じゃなく、悔いのないやり切る演技やってほしいですね。
坂本選手にとっても“集大成”の全日本フィギュアスケート選手権は、12月19日(金)~21日(日)の日程で行われます。
(『サン!シャイン』2025年12月19日放送より)
