ナレーション収録終えたあのさんにインタビュー。「今回は声のトーンをちょっと変えた」という約1年半ぶりの『ザ・ノンフィクション』ナレーションの感想、あのさんが出会った印象的な人物、この先も続けたいと思うことを聞きました。
あの 声の仕事は「自分を肯定できる場なので、救われる気持ちに」
――石田さんを泊めた“家主さん”のなかで、気になる人はいましたか?
一番気になったのは、台湾のエリート大学生・ヤマヒコさんです。将来についてちょっと切ないことを言っていて、ナレーションにも「ちょっぴり孤独に見えました」とありました。彼の言うことはわからんでもないし…と思いますが、ヤマヒコさんみたいな人は実は多いんじゃないかなとも思いました。奥深いです。
――約1年半ぶりの『ザ・ノンフィクション』のナレーション、手応えはいかがでしたか?
前回のナレーションを聞き返してから収録に来たんですけど、今回は声のトーンをちょっと変えたいなと思って読みました。ぼくの声はクセが強いので、その特徴を前回よりちょっと減らして、パブリック的なイメージの声とそうじゃない声を合わせたかった、という感じです。
――あのさんは歌やラジオなどでも活躍していますが、声の仕事は好きですか?
好きです。世間からは「変わった声だね」って言われることも結構あるんですけど、声のお仕事は自分を肯定できる場なので、すごく救われる気持ちになります。自分のことをちょっと好きになれるというか、前向きな気持ちになれるから好きです。今回も楽しかったです。

――石田さんは一期一会の出会いを楽しみ、相手の人生を知ることが面白いと話していました。あのさんには、印象的だった出会いはありますか?
芸能界は印象的な人ばっかりですけど…(笑)。コラージュアーティストの河村康輔さんです。ハードコアな、パンクなディレクションやアウトワークをされているので、イカつい怖い人かなと思って会ってみたら、全然そんなことなくて。中身はめっちゃ乙女で恋バナが好きな方でした。
いっぱいお話をさせてもらったんですけど、河村さんは柔らかくてあっけらかんとしているからか、まわりの人たちもつい甘えちゃうくらい信頼されていました。すごく多忙なはずなんですけど、そう感じさせない雰囲気もあって。何があっても動じない芯の強さやカッコよさもあって、感動しました。
――石田さんは「死ぬまで人の家を泊まり歩きたい」と語っていました。あのさんは、この先もずっと続けていきたいことはありますか?
やっぱり音楽ですね。音楽がずっと身近にあるといいなって思います。おばあちゃんになっても音楽はできると思うんですよ。別に大きいステージとかじゃなくても、家族だけに聞かせるっていうのもいいですし。ずっと音楽には囲まれていたいなと思います。
――改めて、後編の見どころを教えてください。
後編は石田さんが台湾に行って、やっぱり見知らぬ誰かの家に泊まらせてもらいます。人の優しさに甘えているところもあると思うんですけど、石田さんがこうやって泊まらなかったら、家主さんのおじいちゃんの貴重な話を、ぼくは聞くことができなかったかもしれない。そう考えると、この映像を見られてよかったなって思いました。
ほかにも、台湾のエリート大学生の気持ちとか恋愛事情の変化とか、台湾の社会的なところも垣間見えて、“ただの泊り”じゃないかもと思わされてしまいました。悔しくも(苦笑)。でもそこがドキュメントの良さですし、面白いなって思いました。
予告動画
YouTube「フジテレビドキュメンタリー」で、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。7月13日(日)14時~「今晩 泊めてください2〜ボクが一生続けたいこと〜後編」
配信スケジュール
7月6日・13日放送「今晩 泊めてください2〜ボクが一生続けたいこと」前後編(語り:あのさん)が、7月27日までTVer・FODで無料配信されます。