あのさんが、幼少期から見ているという『ザ・ノンフィクション』の“語り”を担当します。
あのさんは『ザ・ノンフィクション「今晩 泊めてください~ボクと知らない誰かのおうち~ 前編」』(10月8日14時~/フジテレビ※関東ローカル)で、見知らぬ人の家を泊まり歩く男性の物語を読みます。
「今晩泊めてください」というボードを掲げて街中に立つ、シュラフ石田さん。見ず知らずの人の家に泊まり、一期一会の出会いを楽しんでいます。
仕事を辞め、“泊まり”を始めて4年で、300軒以上の家に泊めてもらっているといいます。泊める人は、男性に限らず、若い女性や年配の女性まで。
なぜ他人の家に泊まり歩き、また、人はなぜ他人を泊めるのでしょうか。その心理をカメラが追います。
あのさんは、長編のドキュメンタリーのナレーションは初挑戦ながら、よどみない読みで物語に彩りを添えました。収録後に、感想や石田さんの印象などを聞きました。
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また、9月17日、24日に放送された「あの日 僕を捨てた父は2 ~孤独な芸人と家族の再生~前・後編」が、10月8日まで、TVer、FODでの無料配信中です。
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「一期一会の関係なら、自分らしくいられる」
毎晩、見知らぬ人の家をタダで泊まり歩く男性がいます。
リュック一つで全国をさすらい、夕方になると街角で「今晩泊めてください」と書かれたボードを掲げるのは、シュラフ石田さん(32)。
なぜか、泊めてくれる人は毎日のように現れ、夕食をごちそうになったり、お風呂を借りたり、一緒にゲームをしたりと、一期一会の出会いを楽しんでいます。この生活を始めて4年、これまでに300軒以上の家を泊まり歩いてきました。
もともと、引っ込み思案なタイプだったという石田ですが「何のしがらみもない一期一会の関係なら、自分らしくいられる」と、28歳で仕事を辞め、貯金を切り崩しながらこの暮らしを続けています。
自分を泊めてくれる人を石田さんは「家主さん」と呼びますが、彼らは、なぜ石田さんを家に泊めるのでしょうか。カメラを向けているうちに見えてきたのは、それぞれが抱える“心の空白”でした。
2022年の大晦日。大阪にいた石田さんを泊めたのは、20代の男性。心の病を抱えながら、一人暮らしを始めたばかりだといいます。風呂を沸かし、年越しそばを振る舞ってくれました。
石田さんは、男性のこれまでの苦しみや過去に耳を傾け、一緒に新年を迎えます。
その一方で、大学時代の友人からは「働くべきだ」「何がしたいのか分からない」と問い詰められますが、石田さんは「今が楽しければいい」と聞き入れません。
自由気ままに生きる男性と、彼を受け入れる人々の不思議な一夜。今夜は、どんな出会いが待っているのでしょうか。
<あの インタビュー>
――初めての『ザ・ノンフィクション』収録はいかがでしたか?
前後編ですごく量があるなぁっていう。こんなにたっぷりナレーションを読んだのは初めてでしたし、人の人生についての内容だったので、重大だなぁ…という気持ちになりました。
だけど、すごく自分らしく読めたと思います。
――イントネーションを間違えたり、止まったりすることもなかったですが、自宅で読み込みをしましたか?
イントネーションは難しかったです。漢字は全然読めないし、日本語も得意じゃないんで、つっかからないように、映像と照らし合わせながら読みました。結構、練習はしてきました。
声が特徴的って言われるので、それが変な感じで出てないといいなと思っています。
――『ザ・ノンフィクション』は知っていましたか?
はい。ちっちゃいころから本当に親がよく見ていて、僕も一緒に見ていたし、今でもたまに見ます。すごく好きな番組なので、今回オファーが来て、うれしかったです。即決でした。
――親御さんには連絡しましたか?
まだしてないんですけど、したほうがいいですね。本当に(『ザ・ノンフィクション』が)めっちゃ好きで、毎回見ているので。
――毎晩、他人の家を泊まり歩く石田さんの物語には、どんな印象を持ちましたか?
いや、本当にこんな人がいるんだという驚きと、これを死ぬまで続けたいと言っていたから、この先がどうなるのか、気になったり、興味が湧いたりしました。
仕事をしないでこれをやっているから、不思議な人だなぁ、と思いました。
自分だったら、どれだけ仕事がなくても絶対にこれはやらない。人の家に泊まるほうが疲れると思うし。でも、(後編で石田さんを泊めた)おばあちゃんが、これはこれで大変なこと、みたいなことを言っていましたけど、ラクをしているわけではないっていうのは、すごく思いました。
それを何年もやり続けるのは大変なことだと思いました。
――あのさんだったら絶対にありえないことですか?
ありえない。まず、人としゃべりたくないし、しかも毎日別の人と…というは。逆に、1回きりでもう会わないからしゃべれるというは分かる気もしますけど、それでもぼくには無理。
だから、わざわざそこに向かって生きるというのは、ぼくからしたら、すごい労力と覚悟のいることだと思いました。
――石田さんは「しがらみのない出会いが自分に向いている」と言っていましたね。
そういうちょっと刹那的なところも、自分のなかでテーマとしてあるんじゃないかなって思いました。
石田さん、淡泊な感じがしましたけど、それだけじゃなくて、本当は心のどこかに寂しさがあるんじゃないかな、と思いました。
<ナレーションの一部を先行紹介>
<予告動画>
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10月8日(日)14時~「今晩 泊めてください~ボクと知らない誰かのおうち~ 前編」予告