関東地方も梅雨入りし、気圧の変化で体の不調を感じる人も増えるこの季節。「ガチガチ肩甲骨」に注意が必要だといいます。

「ガチガチ肩甲骨」とは、梅雨の時期に自律神経がうまく働かなくなり、首や肩周りの“こり”につながっていく状態のこと。

肩甲骨周りの筋肉が固まることで胸が動きにくくなり、悪化すると、呼吸に関する筋肉にも影響を及ぼす危険性があるといいます。

さらに、体の隅々まで行き渡る酸素量が減ることで、様々な病気につながる可能性も…。

八王子スポーツ整形外科 小林尚史副院長:
(呼吸が浅くなり)自律神経が乱れると緊張状態になります。血管がしまってしまい、酸欠状態になります。そうすると、体の中の細胞の入れ替わりが悪くなるんです、新しい細胞ができなくなると、皮膚が荒れたり、内臓の病気を引き起こす可能性があったりすると。

そこで『サン!シャイン』は、肩の筋肉や関節、さらには血流のスペシャリストである八王子スポーツ整形外科の小林尚史副院長に、簡単にできる「危険度チェック」を伺いました。

簡単にできる「ガチガチ肩甲骨」危険度チェック

まずは軽度のものを知るためのチェックとして、「両手を背中に回し、手のひらを合わせる」ものがあります。

このとき、手のひらが合わせられない人や、手が届かない人は要注意!肩甲骨が固まっている可能性があります。手のひらを合わせられる人も、その姿勢が苦しいと感じる場合は注意が必要です。

次に、両腕を前に出し、肘を90℃に折った状態でぴったりとくっつけ、鼻の高さまで上げてください。このとき、肘をつけることすら難しい場合は、肩甲骨あたりが超ガチガチの状態!“背中に爆弾を抱えているようなもの”だといいます。

肘がしっかりついて上げられればOK(左) 肘すらつかないと要注意(右)

「ガチガチ肩甲骨」になってしまう原因は、日常生活に潜んでいます。

例えば、電車でつり革をつかむときに、指5本でしっかりつかむのはNG行動だといいます。

5本の指でしっかりつかむと、背中が曲がり猫背に

小林副院長によると、親指・人さし指に力が入ると、筋肉の関係上背中が丸まり“猫背”になってしまうため、それ以外の3本指でつかむと、肩甲骨周りへの負担が減り姿勢が良くなるそうです。

医師が教える「ガチガチ肩甲骨」解消法

「ガチガチ肩甲骨」の解消法として「肩甲骨まわし」という方法があります。

両手を肩に置き、肘を体のななめ45°くらいに出して、ゆっくりと肩甲骨主体で腕を後ろに回して、前に持ってきます。後ろに回す際、息を吸って、前に戻すときに息を吐いてください。

八王子スポーツ整形外科 小林尚史副院長:
腕の骨と肩甲骨で無理矢理動かすと痛みが出るので、できるだけ背中の肩甲骨を寄せたり、縮めたりというのを意識してやっていただきたいです。

さらに、ガチガチ肩甲骨で横隔膜の動きが悪くなり呼吸が浅くなっている際には、「4・4・8呼吸法」を使って、横隔膜を蘇らせることができます。

1.椅子に座って両手を、へその上に置く
2.腹を膨らませながら、4秒かけて鼻から息を吸う
3.4秒間息を止める
4.腹をへこませながら、8秒かけて鼻から息を吐く

この一連の動作を1日2回、3セット行ってください。

八王子スポーツ整形外科 小林尚史副院長:
リラックスしたいときは、鼻から息を吸って口から吐いた方が、鼻の奥が換気されて副交感神経というか、リラックスした状態になることができます。

(『サン!シャイン』 2025年6月16日放送より)