インバウンドやゴールデンウィークで観光地がにぎわう中、ホテルの料金が高騰しています。

ホテル事業などを取り扱う「株式会社ナインアワーズ」によると、普段は1泊5000円台だという都内のカプセルホテルの料金も、繁忙期は1泊2万円を超える日があるといいます。

株式会社ナインアワーズ・ホテル運営部 米本秀高さん:
今年のGWだと最大で(1部屋)2万3000円もありましたね。
(全体で)160室の中の残り5室なので。すごく高い金額で150室以上が売れているのが実情です。閑散期は安く売らせていただいているんですけど、逆に(GWなど)繁忙期はこういった価格帯になるという仕組みですね。

GWはほとんど予約がうまっている

予約が埋まっていくのに応じて、自動的に価格が上がるシステムを採用しているといいますが、カプセルホテルが“高級ホテル並み”となる大型連休。

価格高騰の背景には、人件費の増加やインバウンド需要の高まりがあるといいます。

道の駅に“車中泊” 管理者は困惑

宿泊費高騰の影響か、道の駅に“ある現象”が起きていました。

道の駅の施設が閉まった後も、駐車場に止められたままの車。
翌日の早朝にもう一度来てみると、車中泊をしたのか、駐車場には数台の同じ車が止まったままになっていました。

車中泊をしたという夫婦に声をかけると、その理由を「高い宿代払うぐらいなら、おいしいものを食べたりすることに使っている方がいい」と話します。
実際、旅行費用をかなり安く抑えられるといいますが…、道の駅の担当者は車中泊の自粛を呼びかけています。

道の駅「くるら戸田」管理責任者
サンアメニティ 勝亦秀尚さん:

車中泊の方はやはり遠慮していただきたいなというのは感じています。
民家の方が不安になったり、エンジンをかけたときに響いたりとか、ライトが付いたりすると睡眠の邪魔だったりと、不穏な環境になるのではないかと心配しています。

無料キャンプ場で“テント泊”

神奈川・愛川町に流れる中津川の河川敷にある、無料で利用できるキャンプ場も賑わいをみせていました。

河川敷にはたくさんのテントが並べられ、家族連れやグループ客が続々と訪れます。

都内からテント泊に来た男性:
ホテルなんかも取れないですしね、初めから高いって分かっていたので、見る気もなかったです。(予算は)うちの家族3人で2万円くらいかな、カプセルホテルで2万円だったら、それで予算が終わっちゃいますからね。

大自然の中だらだら過ごす時間を漫喫する子どもたち

都内から自分の家族と友人家族のグループで来たという男性。
宿泊費を抑えられる上に、普段とは違う屋外での寝泊まりに子どもたちは大興奮で、まさに一石二鳥だといいます。

子どもたちが遊ぶ間に、大人は食事の準備。
食費も節約するために、「大人は牛、子どもたちには豚を…」とこっそり牛肉を焼き始めましたが…。

遊び疲れて帰ってきた子どもたちは、そんな大人の思惑はお構いなしに牛肉も豚肉もどちらも食べ始めてしまいました。

都内からテント泊に来た男性:
アウトドアで自然に親しみましょうってところで、お金も使わず、子どもたちも楽しんで。大人も子ども心に帰りましょうっていう、楽しんでます!

ビジネスホテルが1泊7万円?“ダイナミックすぎる”価格変動

ビジネスホテルの客室単価を見てみると、コロナ禍が始まった2020年は7237円だったのに対して、2024年は約2倍の1万3986円に。(※上場8社(10-12月期)東京商工リサーチ)

武内陶子氏:
この前びっくりしたのが、夫が韓国に出張に行って帰りに福岡に泊まろうと思ったら、ちょうどアイドルのコンサートがあって、ビジネスホテルが1泊7万円だったんです。信じられます?
仕方がないので、徳山まで移動して安いところに泊まって、翌日岩国から帰りました。

MC谷原章介:
最近は「ダイナミックプライシング」がダイナミックすぎて。普段は1万円とか9000円くらいなのに、多客期になった瞬間、ボーンと6万、7万円になるじゃないですか。
コロナ禍のときにホテルの皆さん大変だったから、ちゃんともうける時にもうけたほうがいいと思いながらも、ちょっとダイナミックすぎる…。

武内陶子氏:
(東京で観光したいときは)東京近辺に地の利がある方なら、そんなにここに泊まっても遠くないってのが分かれば、ちょっと離れたところに取るのもありですよね。

肉乃小路ニクヨ氏:
(神奈川の)川崎がオススメですよ。品川まで8分くらいで東海道線で行けるし。

(『サン!シャイン』 2025年5月1日放送より)