声優・松岡禎丞さんが、TVアニメ『TO BE HERO X』の後半戦の見どころについて語りました。

中国を拠点とするbilibili×アニプレックスによる完全オリジナルアニメーション『TO BE HERO X』。本作は、特殊な能⼒を持ったヒーローたちが喝采を浴び、⼈々からの「信頼値」によって”ヒーローランキング”が変動する世界で繰り広げられる物語を描きます。

めざましmediaでは、『TO BE HERO X』のトップヒーローを演じる声優10人(X:宮野真守、クイーン:花澤香菜、梁龍:内山昂輝、黙殺:中村悠一、リトルジョニー:松岡禎丞、ロリ:佐倉綾音、ラッキーシアン:水瀬いのり、トラ:山寺宏一、魂電:島﨑信長、ナイス:花江夏樹/敬称略)のインタビューを順次公開していきます。

第7弾に登場するのは、ヒーローランキングNo.5の“リトルジョニー”を演じる松岡さん。

リトルジョニーは、マスコット的な愛嬌で話題を集めるヒーロー。幼い頃に出会ったビッグジョニー(CV:久野美咲)を“息子”として受け入れ、一緒に育ってきました。ある日、過去にヒーローとして活動していた父・アーション(CV:大塚剛央)が何者かに殺され、涙を流すリトルジョニーの横でビッグジョニーが狂暴化。その一件を機に、世間から注目されヒーローとなりますが…。

リトルジョニーを演じた松岡さんに、本作の企画を最初に聞いた際の感想やリトルジョニーの人物像、印象に残っているシーンなどをインタビュー。また、“リレー企画”として、ヒーローランキングNo.4の黙殺を演じる中村悠一さんに“ヒーローネーム”をつけてもらいました。

松岡禎丞が語るリトルジョニーにとってのビッグジョニーは「良い家族」

──本作の企画や世界観を最初に聞いた際の感想を聞かせてください。

ランキングもですが、その人を“推す気持ち”がヒーローの能力になっていくということが、考えつくようで考えつかなかった世界観だなと感じました。

それは面白いなと思う反面、じゃあその推していたヒーローがもし闇落ちしたらどうなるのか。たとえ闇落ちしていても「自分にとってはヒーローだから」と思えるか、応援できなくなってしまうか。プラスとマイナスが同居した設定ですよね。

リトル&ビッグジョニー編だけではなく各ヒーローの話に、不穏なシーンもたくさん出てくるので、今後どんな展開が待っているのか楽しみだなと思いました。

──リトルジョニーはどのような人物と捉えて演じましたか?

シャオチャン/リトルジョニー(CV:松岡禎丞)

「ヒーローになりたい」という動機は薄いと思われるかもしれません。過去にヒーローだった父親が殺され、唯一の家族となったビッグジョニーが狂暴化してしまって、それを抑えるためにヒーローになっているので。もちろん、自分が感じた悲しみを誰にも感じてほしくない、自分と同じ思いをするような子がいれば助けてあげたいという思いもありますけどね。

動機は薄いかもしれませんが、ふさぎ込んでしまってもおかしくない出来事を経験して、それを忘れるわけではなく、ちゃんと自分のなかで抱えて前に進んでいるところはステキだなと思いながら演じました。

──前向きになれたのは、ビッグジョニーの存在があったからでしょうか。

救われていると思います。1人だったら、きっと心が壊れていたでしょうから。リトルジョニーにとって家族はダーチャン(ビッグジョニー)だけだし、ダーチャンにほかの人を傷つけてほしくないし、ダーチャンにいなくなってほしくないと思っていて。それくらい大事な存在で、良い家族だと思います。

ダーチャン/ビッグジョニー(CV:久野美咲)

──それだけつらい経験をしていますが、クイーン(CV:花澤香菜)やラッキーシアン(CV:水瀬いのり)をはじめ、人と対するときの明るさが印象的ですね。

僕の個人的な体感としては、自分から発している明るさは4.5、残りの5.5は「ヒーローとはこういうものだ」ということに縛られた結果の明るさだと思っていて。例えば、アイドルって偶像だとも言いますよね。だからこそ「実はあの人…」という面も見せないという。リトルジョニーもそれと同じなのかな、と。

本心で割り切れない部分ももちろんあって、それが部屋の汚さとか私生活に現れているんですよね。