夕方、テレビ局のスタッフルームで、万理子が修正台本を完成させて「出来ました!」と声をあげる。
すると、制作スタッフの飯田ゆかり(広山詞葉)は、これまで千明としか組んでこなかった万理子に、月9企画募集にチャレンジしてみたいと思わないのか尋ねた。
万理子は「思いません。私の頑張る動機は全て千明さんなので」と通常運転。しかし、その表情の奥には葛藤が垣間見えるのだった。
偶然出会った和平(中井貴一)と成瀬(三浦友和)は“どこか”へ行くことに
同じ頃、典子(飯島直子)は、スキマバイトを終えて退勤。ふと開いたスマホの画面には、全て未読スルーされている息子・翔へメッセージ画面が。
すると、典子の「ちゃんとご飯食べてね」のメッセージに、翔からようやく「そっちもな」とそっけない返信が返ってくる。
思わず笑顔になる典子。だが、「いつ帰ってくる?」と次のメッセージを送るが再び未読のままで、一抹の虚しさを感じてため息を吐いた。

仕事帰りの和平は、居酒屋のカウンター席に腰を落ち着けるも、疲れを隠せない様子。
店内では野球のナイター中継が流れ、ふと目が合った隣席の男と乾杯する。生ビールで喉を潤し、声を漏らす和平にその男=医師・成瀬千次(三浦友和)は「野球やってました?」と聞いた。
「僕、ピッチャーでした。エースで四番で」と自己紹介する成瀬。ピッチャーへの憧れが口をついて出る和平。
きょうだいの中でも、仕事でも常に受ける側、いわばキャッチャー的役回りばかりの和平は「人生一度くらいはそんなことを考えずに思いきり投げてみたい」と本心を明かす。
「先輩に花を持たせなさい」と成瀬からお酒を奢ってもらい、「じゃあ、行こう」といきなり席を立つ彼に、和平は付いていくばかり。