元同期の通夜で、帰り際に故人の妻に声を掛けられた和平。故人とは特に親しくもなかったが、その妻から「年2回も夫と旅行に行っていたこと」を感謝されたという。
しかし、和平はそこできっぱり否定。つまり、嘘がつけなかったと言うのだ。
千明(小泉今日子)と和平(中井貴一)それぞれに新たな出会いが
かたや、千明は故人=アホ部長の葬儀に参列。そこで故人が「俺は吉野といろいろあってさ」と周囲に吹聴していたことが発覚した。
怒り心頭の千明だが、彼女の怒りはそれだけではない。「何も言えなかったんですよ」。亡くなる2日前にアホ部長と会話を交わした千明は、「もうすぐアホ社長になるつもりだ」と語った部長に、アホにならないと面白いものは作れないよなと感心。
「いろいろあった」ということは事実でないにも関わらず、葬儀で否定ができなかったこと、そうして自分の中に「古い女」がいることを知り、頭を抱えた。

「なんだか、私たち古いんだか新しいんだか」と呟く和平。ともあれ、「同期が亡くなるのは堪えます」と続けると千明も「人って死んじゃうんですね」としんみりする。
別の日。未亡人と縁の深い人生を歩んできた男・和平は、寺の境内でまたも未亡人・律子と対峙。先日、鎌倉の実家に帰ってきた彼女は、市の観光客への通訳募集に応募し、この日が仕事の初日だった。
和平も挨拶をするが、律子は「長倉」という名前を聞くやいなや、「くらちゃん!」と驚愕の顔を向けた。

その頃、鎌倉で代々続く病院の受付に来た千明。院長の成瀬は、診療室に入る千明を一目見て呆然とする。千明と亡き妻が瓜二つだったためだ。成瀬は、千明に見せないように妻が写る写真立てを裏返しにした。

果たして、和平と律子、千明と成瀬、それぞれの出会いは2人に何をもたらすのか――。