その日、早田律子(石田ひかり)は、夫を亡くし、鎌倉の実家に帰省。周囲に“一条さん”と呼ばれていた亡き父(織本順吉)の仏壇に合掌していた。
住民票をここに移すと母に告げる律子は、父の遺品を覗くとそこに「くらちゃんへ」と書かれている段ボールを発見。その中のものに目が点になるのだった。
上司、元同期の死に直面する千明(小泉今日子)と和平(中井貴一)
市役所から帰ろうとする和平は、田所から声を掛けられる。話を聞くと、和平の同期入庁で経理部長だった原口という元職員が亡くなった、と。その知らせに言葉を失う和平。
お洒落なバーのカウンターでグラスを交わす、千明と、出版業界で働く荒木啓子(森口博子)、音楽業界で働く水野祥子(渡辺真起子)。
お馴染みの3人は仕事の愚痴から、健康の話、かかりつけの病院の話に流れていく。すると、スマホが震え、千明が「アホ部長」と呼んでいた上司の死を知る。

またもや改札でバッタリと出会った和平と千明は、互いに喪服姿だった。
困った顔の和平に、憤りが顔どころか態度に表れている千明。「行きますか」の言葉を合図に居酒屋へ入っていき、まずは和平が促されて事の次第を話す。