春になると注意しなくてはいけない「火災」。
愛媛県今治市で2025年3月23日に発生した山林火災に加え、全国各地で火事による被害が相次いでいます。

火災は乾燥する冬に多いと思われがちですが、2012年12月から2025年3月28日現在までの乾燥注意報が出た月別件数を見ると、12月は約6万件なのに対して、3月、4月は10万件を超えています。

過去10年間の月別火災件数の平均を見ても、3月は4051件、4月は3517件と春は最も火災が多い季節となっているのです。

『サン!シャイン』は、気をつけるべき意外な「出火原因」と、もし火が出てしまったときのNG行動について、専門家に詳しく聞きました。
住宅火災で出火の危険性が高い“4つ”の場所
天達気象防災キャスターによると、春は冬よりも降水量は多いものの、海上からしめった空気がやってくる夏とは違い、中国大陸から空気がやってくるため、春の気温が冬よりも暖かいことで、空気中の水分が乾燥してしまうといいます。

空気が乾燥する中、注意しなくてはいけないのが「住宅火災」です。
広島県で22年間消防士としての勤務経験がある、防災スペシャリストの野村功次郎氏に、家の中で特に火災の危険性が高いもの4つを伺いました。
▼コンロ
周囲に燃えやすい物があるため、火災になりやすいのがコンロです。

火の出ないIHコンロでも、食材の半分がつかるほどの少量の油で上げる“揚げ焼き”などを行う際は注意が必要です。

油の量が少ないと、発火温度に達する時間が短くなってしまい、火災につながる可能性があります。
▼乾燥機付き洗濯機
乾燥機付き洗濯機での火災の原因は、「服・タオルなどについた油」です。

食用油・美容オイル・エステオイル・ハンドクリームなど、普段使っているものに含まれる油が発火の原因につながると言われています。

ヘアオイルなどが多くついた手をタオルなどで拭き、油がついた状態のタオルなどを洗濯、乾燥にかけることで火災につながる可能性があります。

普通の洗濯と違って、オイルというのは繊維の中に入り込んでしまうので、そういった状態で洗濯機に入れると繊維についたまま(洗剤を使っても)しみこんでしまうので、残ることが多いです。油という物は、一度ついてしまうと水をはじくので、洗濯してもつきます。

心配な際は、乾燥機は使わずに外干しに切り替えるなどしてください。
▼ごみ箱
こぼした油を拭き取ったキッチンペーパーやティッシュをそのままごみとして捨てると、そこから出火につながる可能性があるといいます。

防災スペシャリスト 野村功次郎氏:
火種はないんですけども、他のごみを重ねることで密閉された状態の中で油と空気が触れることにより「酸化熱」という熱が発生します。それがこもっていって、ごみの中から出火すると。
▼コンセント
コンセントで注意が必要なのが「ほこり」です。特に、掃除が行き届かず湿気が多い、冷蔵庫やテレビ台、キッチンや洗面所のコンセントは注意してください。

春は強風に運ばれたほこりが角にたまりやすいという特徴もあります。

もしコンセントから出火してしまった場合は、直接水をかけると感電の可能性があるため、ブレーカーを落として、消火器が近くにあれば迷わず使用してください。
出火しても慌てずに…やってはいけないNG行動
万が一、室内で出火しているのを見つけた際に、とってはいけないNG行動をいくつかご紹介します。

出火原因が「油」の場合、水は絶対にかけないでください。コップ半分の水でも爆発したように広がる可能性があります。
乾いたタオルをかぶせるのも、火が燃え移る可能性があるのでNGです。濡らしたタオルを上からかけて、30分以上待ってください。

もし火の手が天井まで到達してしまった場合は、消火を諦めてすぐに避難してください。
木造家屋の場合は、わずか2分30秒ほどで天井に火が回ります。

また、もし電子レンジなどから火が出た場合は、すぐに扉は開けずに電源のプラグを抜いてください。慌てて扉を開けると、空気が流入し燃え上がった炎が服などに引火する恐れがあります。

防災スペシャリスト 野村功次郎氏:
基本的に、どんなものでも扉・ドアの前には立たない方がいいです。開けることで空気が爆発すると、正面に立っていると自分に被害が及ぶ可能性があります。
やむを得ずというときは、側面から見る、側面から開けると。基本的には開けないでください。(開けずに)密閉状態の方が、消える可能性というのは高いと。
(『サン!シャイン』 2025年3月31日放送より)