今年の上半期、日本を訪れた外国人は過去最多となる2151万人を記録。
そんな日本で今、外国人観光客が殺到する東京都内の意外なスポットが…
『サン!シャイン』は外国人観光客が集うその魅力に迫りました。

文京区・根津神社の「千本鳥居」

東京・文京区にある根津神社。

約1900年前に建てられたと伝えられ、「楼門」などが国の重要文化財に指定されるなど、歴史の深い神社です。

取材した日は日曜日でしたが、境内に日本人の姿は少なく、目に入るのは多くの外国人観光客。

そんな彼らのお目当てはというと…鳥居が立ち並ぶ「千本鳥居」。

南アフリカからの観光客:
前回は京都の千本鳥居に行きましたが、とても混んでいていい写真が撮れませんでした。
でも、ここはそれほど人が多くないのでいい写真が撮れました。

混雑せず、美しい鳥居をゆっくり堪能できるのがいいといいます。

原宿竹下通り マイクロブタカフェ

続いては原宿竹下通り。

外国人観光客だけでなく、日本人も多く訪れる定番の観光スポットですが…、この竹下通りのど真ん中に、なぜか外国人観光客ばかりが殺到するお店を発見。

彼らの視線の先には…なんともかわいいブタが。

こちらのお店は、ミニブタよりもさらに小型化された“マイクロブタ”と触れ合えるカフェ。
客の約9割が外国人観光客だといいます。

スイスからの観光客:
スイスにはこのような場所はありません。
猫カフェはあると思いますが、触ることはできません。

かわいいブタと触れ合えるカフェは、海外では珍しく、外国人観光客の心をわしづかみ!
「癒やしの体験」として人気スポットとなっていました。

荒川区・ジョイフル三の輪商店街

次に向かったのは東京・荒川区にある商店街、「ジョイフル三の輪」。
下町情緒あふれる商店街をのぞいてみると…。

ドイツからの観光客:
レトロな雰囲気を味わいたいんだよ。

ドイツからの観光客:
日本人の生活の雰囲気を味わえるからよ!

実は東京・荒川区は、世界最大級の宿泊予約プラットフォームAirbnbが今年4月に発表した「この夏の味覚の穴場」10選に選出され、中でも、「ジョイフル三の輪」が“活気ある商店街” として紹介されたのです。

すると早速、“穴場グルメ”を探索中の外国人観光客に遭遇。
魚が食べたいという中国人観光客。歩いていると、目の前に鮮魚店を発見。

中国からの観光客:
刺身を1つ下さい。
とってもおいしいわ!

店員とのやり取りを楽しみ、ローカルフードを食べ歩く。古き良き日本の商店街が味わえるのが人気のヒミツです。

さらに、同じ荒川区の住宅街になぜか外国人観光客が!中をのぞくと…そこで行われていたのは、外国人観光客向けの料理教室。

ラーメンとギョーザ作り体験が欧米からの観光客を中心に大人気だといいます。

醤油ベースの「たまり」を作り、鶏ガラでだしをとり、麺をゆでで、湯切りも教わります。

アメリカからの観光客:
おいしかったわ!
アメリカに戻ってもラーメンを作るわ!

ハリウッドスターも来園 盆栽美術館

続いて向かったのは、江戸川区の新堀。

ここも観光地というより、住宅街ですが…そこにあるのは「春花園BONSAI美術館」。

外国人女性「It’s surprising!」
外国人男性「WO~~~W」

春花園BONSAI美術館 園長 小林國雄氏:
9割外国人ですね。いろんな国から来ますね。

盆栽は海外で「アートな植物」として大人気。
輸出額は年々増加し、2022年、2023年の輸出額は9億円を超えるほどに急増。

この日、『サン!シャイン』が話を聞いたのは、アメリカ・テキサス州から来たという男性。

テキサスから来た男性:
以前から盆栽のファンなんだ。

見学をするという男性について行くと…。

スタッフ「これは樹齢800年。1億円」
男性「Oh, wow.すごい金額だね(笑)」

庭に展示されていた盆栽の値段は、なんと1億円相当。

スタッフ「1個1億円ね。よかったら1000万安くしときます」
男性「アメリカには持って帰れないね(笑)」

その後、室内の展示に向かうと…。

スタッフ「キャメロン・ディアス、レオナルド・ディカプリオ」
男性「ディカプリオ?本当に?」

名だたるハリウッドスターも来園したことがあるといいます。

さらに…アマゾンの創業者で、世界トップクラスの大富豪ジェフ・ベゾス氏は3回も来園。
盆栽を購入したかったそうですが、検疫で盆栽などの植物はアメリカに持ち込めないため、泣く泣くあきらめたそうです。

テキサスから来た男性:
もし買えるなら、必ず盆栽を買って帰るね。
300万円(約2万ドル)出しても買いたいです。
流れるような幹が素晴らしいですし、枝が左右対称じゃないことも、何か意味があるように思えてすごくいいです。

古本店にも外国人観光客?

東京・千代田区神田神保町にある古本店は、客の約7割が外国人観光客だといいます。

ドイツから来た観光客が購入したのは「浮世絵」。

ドイツから来た観光客:
昔、祖父に浮世絵を見せてもらったんだ。忘れられなくて似たものを見つけて買っちゃったよ。

スロベニアから来た17歳の女性が購入したものを見せてもらうと…袋から取り出したのは、ギャル系ファッション誌。

スロベニアから来た観光客:
独特のスタイルが本当にすてきでかっこいいです。
SNSでギャルを見て、伝統的な日本の美しさに対抗している感じがして面白いと思いました。

そして、イタリア人男性が手にしていたのは、俳句の古本。世界中の古本でアート作品を作るために購入したのだといいます。

古本は価格が安い上に、読めなくても見るだけで日本文化を感じられるということで人気だといいます。

(『サン!シャイン』2025年8月19日放送より)