2025年1月6日~12日までの1週間に、全国で報告された「インフルエンザ」の患者数は約17万人。
2024年の同じ時期の3倍近くになっている中…、今年はさらにインフルエンザに感染後、「細菌性肺炎」を発症してしまう危険性があり、医師が警鐘を鳴らしています。
18日、埼玉慈恵病院には、1週間以上前にインフルエンザに感染した60代の女性が診察に訪れていました。
医師「インフルエンザに最初なってしまって、1月9日からお熱が出たのですか?その日は 胸は苦しくなかったんですよね?きょうはそれから8日目くらいですよね。ちょっと呼吸が浅めなんですよね、少し苦しそうかなと」
医師の質問に答えずに、ぐったりとする女性。診断の結果、女性はインフルエンザに感染した後、細菌性の肺炎になっていたことがわかりました。
医師「(レントゲンの)これも肺炎の影ですね、これはもう明らかに異常です。これはどちらかというと、インフルエンザそのものの肺炎というよりも、細菌性の肺炎を起こしてしまった可能性が高いですね」
現状食事をすることもままならず、悪化する可能性も踏まえ、医師が入院治療を提案すると、声を出すことも困難なのか、女性は小さくうなずきました。
埼玉慈恵病院 藤永剛 副院長:
インフルエンザが去年から今年にかけて爆発的に増えていますので。うちの病院では3倍以上になっていますね、入院が。
猛威を振るう「H1N1型」なぜ肺炎に?
増えるインフルエンザによる入院件数。
救急科専門医で東京曳舟病院の三浦邦久副院長は、細菌性の肺炎で重症化する人が増えている理由について、こう話します。
伯鳳会 東京曳舟病院 三浦邦久副院長:
(今年の)インフルエンザは“A型”が主に流行っています。
2009年に流行ったものと同じ型になります。今回のものは、せき・たんといった症状が続く、それによって二次感染、細菌性肺炎が起こる可能性がある。
今年のインフルエンザの特徴として、非常に症状が重くて、たんとせきが伴うと。通常は5日間くらい休めば回復するのですが、(今年は)若い方でもせき・たんが続くという状態なので、非常に炎症が強いと。
――入院患者が増えているという印象はありますか?
そうですね、去年に比べて救急車で来院される方も結構多いですね。あとは入院が必要な方も結構いらっしゃいました。
三浦医師によると、例年は5日ほど休めば「たん」や「喉の違和感」は収まってきますが、今年は長引くケースが多いと言います。
「たん」をうまく出せず気管支炎が続くと、「細菌感染」を起こしやすい状況になりやすくなり、「肺炎球菌」など別の病原体に二次感染、「細菌性肺炎」を発症する危険性も高くなってしまうのです。
現在流行っているインフルエンザA型の「H1N1型」に感染すると、気道の粘膜がダメージを受け、さらに、外から入ってきた病原体が体内に入らないようにするバリア機能が低下し、インフルエンザとは別の細菌にも感染しやすい状態になってしまいます。
基礎疾患がある人や高齢者は特に感染しやすく、肺炎に気付かず放置すると呼吸困難など重症化し、死亡する危険性もあります。
また、「細菌性肺炎」は感染者や保菌者の飛沫や接触でヒトからヒトへ感染することもあるので、マスクなどの感染対策をしっかり行って下さい。
――なぜ今年は「H1N1型」が流行しているのですか?
三浦邦久副院長:
この理由としては、今年度は非常にインバウンドの方が多いと、それで持ち込まれてそしてインフルエンザが増えたと。また、温暖化で急に寒くなってきて、ほとんど雨が降らない、いわゆる低温低湿度という形なので、ウイルスが浮遊しやすいということですね。
インバウンドの方が持ってきたものを吸い込んでしまう、それによって感染をしてしまうということです。
細菌性肺炎にならないために…対策は?
「細菌性肺炎」にならないためにはどうしたらいいのか、三浦医師によると、以下の対策をしっかりすることが大切だといいます。
・インフルエンザの「予防接種」を受ける
細菌性肺炎を併発するということは、インフルエンザが重症化しているということ。
重症化させないためにも予防接種が効果的。
(※肺炎球菌ワクチンでも対策は可能だが、5年以上たつと効果が切れてしまう可能性があるので注意)
・バランスの良い食事や、夜更かしをせずに睡眠を十分に取る
食べ物は体を温めるショウガや、湯気が出て喉が潤う鍋がオススメ。
・睡眠時は加湿器を使って、湿度40%以上を保つ
ウイルスが浮遊しにくくなり、喉も潤う。喉が潤っていると細菌やウイルスなど異物が入った時に追い出しやすい。
(『めざまし8』 2025年1月20日放送より)
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