「組織での役割」を学ぶことができる「委員会」「係活動」は意義がある?教科教育時間を増やすべき?
「放送委員」「給食当番」といった「委員会」や「当番」の活動を通して、「組織の中でどう役割を果たすか」を学んでいくという小学校の取り組みも、海外では評価されているといいます。
「掃除は大人がやるもの、という環境で育った海外の人から見たら、子供に責任を与えて、任せるだけでもすごいこと」と山崎監督が語る通り、この映画はギリシャでは「子供の責任感もすごいし、信頼して任せる先生も素晴らしい」と受け止められているそうです。
杉田先生によると、給食には「仲良く食べることも学ぶ」「栄養教員による食育」「当番を通して『役割のない社会はない』ということを小さいうちから学ぶ」などの教育効果があるのだとか。
しかし一方で、「係活動などの時間が多すぎるので、教科教育の時間を増やせないか」という声も挙がっているといいます。
杉田先生は、「小学校で過ごす時間の約3割が『人づくり』に充てられているので、数値で測れる学力を伸ばしたほうがいいのではという声が出る。しかし学力を伸ばすことが、人の幸せにつながるかを考えることも大切。数値で測れる『勉強』は、人を不幸せにすることにも使うことができる」と問題を提起。
千秋さんは「お鍋の中の食材を均等に分けるなど、みんなのことを考えて動くことを学べる」と係活動の時間を肯定的に捉え、三上アナも「係活動を通して一体感を感じることができて、友だちも増えた」と同意しました。
欧米に比べて圧倒的に仕事量が多い日本の教員…働き方改革はどう進めるべき?
映画では先生方の働きぶりも丁寧に紹介。山崎監督は「先生も人間で、悩んだりしながら成長している。正解のない仕事に挑んでいる先生方のやりがいや生きがいも取り上げたかった」とその意図を語りました。
一方で日本の教員に課せられている「仕事」は、「授業」だけでなく「カウンセリング」「広報」など多岐に渡り、欧米と比較すると格段に多いことが問題となっています。
杉田先生は「働き改革は解決しなければいけない問題。小学校の教員には、子どもの成長を感じることで、仕事が大変でも許せてしまう人が集まっている。そこが難しいところなのだが、先生にとってのやりがいも必要ではある」と現状を語りました。
三上アナは「先生方も日本の教育を受けてきているから、できてしまうのでは?」と意見を述べ、「そもそも、グローバルスタンダードこそが“正解”なのか?」と疑問を呈した竹山さんは「働き方改革を検討する必要はあるが、現場の気持ちをしっかり考えて議論しないと危険」と主張。
山崎監督は「日本の先生方には自信を持ってもらいたいし、この映画がより深い議論のきっかけになれば」と訴えました。
「運動会で順位をつけない」風潮に山崎監督「1+1が2以上になる経験こそ大切」
視聴者の54歳男性からは、「運動会で順位を付けないことが増えているが、ライバルと競い合う中で社会性を学ぶのも大事なのでは?」という意見も寄せられました。
「“共創”の中に“競争”がある」と語る杉田先生は、「運動会は『同調圧力』を生みやすいとも言われるが、手をつないでゴールするのはそれこそ『同調圧力』。他者との共創=競争の過程を成長できる場として捉えられる人もいる」と、運動会の練習の大切さを指摘。
山崎監督は「自分も小学校を振り返ると、行事のことばかり思い出す。課題を乗り越える経験や、1+1が2以上になるという経験が、その後の成長につながるのでは?」と行事の役割を語りました。
『ノンストップ!』(フジテレビ)2024年12月20日放送より