「給料上げろバカヤロー!生活大変なんだよー!」

「物が高くて買えねぇっつーの!!」

老若男女、幼い子どもまで…
「早く出てこい、バカヤロー!」

年の瀬に罵詈雑言が飛び交ったのは、「日本三大奇祭」のひとつと言われる(※諸説あります)茨城県笠間市・愛宕神社の「悪態まつり」。

一説には、江戸時代、地元の領主が住民の不平不満を悪態の中から探ろうとしたことが始まりとされ、何を言っても無礼講。参拝者たちは、日頃ため込んだ不満やストレスを天狗にぶつけるのです。

皆さん、どんな悪態をつくのか?異様な熱狂の中で聞かせてもらいました。

これに出ないと終わらない! 厄払い「悪態まつり」

【12月21日 午後0時30分】

祭りの直前、神社で準備を進めていたのは、白装束に身を包んだ13人の「天狗」。
総代から念を押されていたのが…、

総代:
悪態をとにかくつかれますから、頭にこねぇでください。カカカっとうるせぇ!なんて思っても…。

祭りの間、天狗はしゃべることが禁止。どれだけ悪態を浴びても冷静さが求められます。
この後、約4kmの山道を歩き、16カ所の祠(ほこら)にお供え物をして回ります。

天狗たちが向かう1つ目の祠には、悪態をつこうと多くの参加者たちが待ち受けていました。

――地域の方で毎年集まるんですか?
参加者:

常連ですね、チームだからチーム!

参加者:
もう10年。

参加者:
これ出ないと終わらないよね。厄払い。「バカヤロー」って言わないとね。

参加者:
(こちら)新人!新人です!

中には、60歳で初参加という人も。

あたり構わず罵声の嵐 ためこんだ今年の“うっぷん”は?

そして、いよいよ「天狗」たちの姿が見えると…。

「早くしろ!さっさと歩け~やる気あんのかよ!」

「(通った車に対して)歩いて登れ!バカヤロー!俺ら常磐線で来たんだ、コノヤロー」

早速、罵声の嵐!そのまま天狗について行きながら、あたり構わず悪態をつきます。
その中でも多く噴出したのは、今年を象徴する問題についてです。

男性:
結局余ってんのかよコメもよ、安く出せよ、バカヤロー。政府は何やってんだ!

男性:
社長もっと給料上げてくれよ。物価高なんだからこのバカヤロー!

物価高の中、賃金や家計に関わる不満。こちらの女性は、勤め先の社長に対して…。

女性:
言いたいこといっぱいあります!
ボーナスは味噌だよ!ありえない!現金がいい!うちのボス、ケチ!

社長:
後ろで聞いてるからな、バカヤロー。
味噌って言ったな、白味噌。

厳しい現状を映し出す悪態。その一方で、未来に期待する声も。

女性:
会社のバカヤロー!給料下がりました。高市さん何とかしてくださーい!

恐竜コスプレで参加する人:
(物の値段が)上がってますから、高市さんに(物価高対策)期待してます。

悪態まつりも終盤、立ちはだかったのは、勾配が急な“魔の階段”。

「この石段ちょっと傾いて怖いんだバカヤロー」

そして、ゴールの愛宕神社に到着すると、大人も子供も、悪態の熱は最高潮に達しました。

少年:
何言ってんだよバカヤロー!日が暮れちまうよ!

メインイベント「餅まき」

そして、殺到する人々が待ちわびたメインイベント、天狗たちによる「餅まき」が始まります。
参拝者たちは、餅をもらいながら…。

「もっと(餅を)まけよ!バカヤロー!」
「こっち投げろよバカヤロー!」

「ありがとう」ではなく、「バカヤロー」が飛び交う異様な雰囲気に。
そして祭りが終了すると、人々はまた、いつもの日常に戻ります。

天狗:
今年も悪態まつり、お疲れさまでした。明日、会社に行って悪態はつかないでくださいね。

参加者(30代):
皆さんやっぱり色とりどりの十人十色の悪態が飛び交ってくるので見ていても楽しいです。

参加者たちは悪態をついて気分すっきりの一日となりました。

杉村太蔵 今年一番の思い出は「佐々木恭子アナに…」

『サン!シャイン』スタジオでも“2025年の思い出”として言っておきたいことがある人が…。

“失態”エピソードにスタジオは大爆笑

スペシャルキャスター 杉村太蔵氏:
今年一番忘れられないのは、初めて佐々木アナと『サン!シャイン』でご一緒するときに、壇上で、めざまし(テレビ)との掛け合い直前ですよ、私の胸ポケットのハンカチーフをじーっと見て、「太蔵さん、ティッシュが刺さってます」って。
ティッシュを刺してテレビ出るわけないじゃないですか!ハンカチーフですよ!これ今年一番の思い出。ものすごい真顔で(言われた)。

谷原章介キャスター:
僕は多分恭子さんが太蔵さんをうまくいじって溝を埋めようとしたのかなと…

佐々木恭子キャスター:
いや、本当に心配して!よかれと思って「太蔵さん、ティッシュティッシュ」って…(笑)。

谷原章介キャスター:
バカヤロー!(笑)

杉村太蔵氏:
(笑)!本当に注意してくれたと思って。

遙洋子氏:
(ティッシュ)刺しそうだしね。

佐々木恭子キャスター:
すみません!この場で、ごめんなさい~!

(『サン!シャイン』2025年12月25日放送より)