白洲迅さん、戸塚純貴さん、三浦貴大さんが、福島第一原発事故と対峙した方々の話を聞いて受けた衝撃を語りました。
ドキュメンタリードラマ第2弾『3.11~東日本大震災15年 福島第一原発事故 命の戦い~』が、3月13日(金)に放送されます。
本作は、15年前の2011年3月11日に起きた東日本大震災時の「福島第一原発事故」が題材。自らの命も危険にさらされるなか、刻一刻と制御不能に陥っていく原発に翻弄されながらも、懸命に戦い、葛藤し、あがき続けた人々の姿が描かれます。
白洲さんは福島県の病院で働く脳神経外科の医師・渋谷鷹矢、戸塚さんは上空から原発への放水に挑む陸上自衛隊の山岡義幸、三浦さんは地上からの放水作業で指揮をとる陸上自衛隊の大倉達也を演じます。
トリプル主演の3人に、本作への出演が決まった際の思い、「過酷だった」と振り返る撮影で印象的だったこと、注目してほしいポイントをインタビュー。また、この15年で一番変化したこと、15年後の未来についても聞きました。
白洲迅「僕に体現できるのか不安だった」福島第一原発事故を描くドラマへの思い
──本作の企画を聞いた際の感想を聞かせてください。
白洲:僕は震災時、東京にいて人生で感じたことがない揺れを経験しましたが、今回の舞台は福島。「僕に体現できるのかな」という不安が大きくありました。
でも、脚本を読ませていただき、僕が演じる医師・渋谷鷹矢は原発から20数キロの場所にある福島県の病院で働いていますが、もともと福島の人ではなくて。さらに、迫りくる選択のなかでひたすらに「これでいいのか」と悩み続ける人で。僕にも寄り添える部分があるのではと感じました。
三浦:オファーをいただいたときは、ある意味、現在進行形でみんなが考えなければいけないテーマですし、そういう作品を震災から15年経った今やることに意義があるんじゃないかと思いました。
僕は陸上自衛隊の大倉達也を演じましたが、脚本を読んで「これだけの思いで現地に向かった人たちがいたんだ」ということを改めて感じました。そういう人を演じさせていただくことは、自分にとっていい経験になるでしょうし、震災や原発について考え直す機会にもなると思いまして、真摯にこの作品に向き合っていきたいと思いました。
戸塚:僕は岩手県の出身で、震災当時も岩手にいました。あの震災が、役者の道に進む一つのきっかけでもあるんです。そういったこともあり、今年で震災から15年、役者として携われる形になるものがないかと考えていたので、この作品に参加させていただけることはすごく感慨深かったです。とにかく真摯に向き合いながら、自分にできることを精一杯取り組もうと思いました。
──皆さんが演じる役にはモデルになった方がいると聞きました。ご本人のお話を聞いた際に感じたことを聞かせてください。
白洲:僕は渋谷のモデルになった方に実際お会いして、いろいろとお話をうかがいました。
発災して、ケガを負った方がたくさん運ばれてきて、命の取捨選択をしなければいけない局面もあり、そのなかで淡々と向き合わなければいけない瞬間もあったと聞きました。言葉で聞いても「本当にあったことなのか」と信じられないお話ばかりでした。
劇中の渋谷は、目の前の患者さんを助けるという思いは間違いなく強く持っていると思いますが、「何が何でも自分が患者さんを助けるんだ」という決断ができた人ではないと感じていて。そこに残るという決断をせざるを得なかったというか、決してヒーローではない、そういった面も大事に表現しなければいけないなと、取材をさせていただくなかで思いました。
三浦:僕も大倉のモデルになった方にお話をうかがいました。普段は架空のキャラクターを演じることが多いですから、実在の方に当時の気持ちなどを聞けることは稀(まれ)ですし、特殊な状況で芝居をすることにはなるんですけど。だからこそ、その人たちの気持ちを本当に大切にしなければいけないなと思いました。
ご本人にお聞きした話をどこまでしゃべっていいのか難しいですが…ご本人以外にも自衛官の方々にいろいろな話をしていただいたんです。
実は、「3.11をきっかけに自衛官になった」という僕と年齢が近い方々が結構いらっしゃると聞いて、事の大きさを改めて感じました。だから、僕が演じた大倉のモデルの方だけではなく、周りの皆さんの気持ちも背負って、大倉を演じなければいけないなと思いました。
戸塚:僕が演じた陸上自衛隊の山岡義幸は、水素爆発を起こした福島第一原発に上空から放水をする部隊の一員です。そのモデルになった方のお話を聞くと、本当に恐ろしくて。死ぬ覚悟で現場に向かっていたんですよね。
ご本人にはご家族もいらして、周りの自衛官の皆さんもそれぞれにいろいろな思いを背負い、自分たちの責務や責任を果たすために被災地に向かっていたんです。自衛官としての誇りを感じましたし、自分には到底たどり着けない…その思いを体現できるのか、すごく不安な気持ちになりました。
それぞれに作品のオファーを受けた際の思いや、モデルとなる方の話を聞き感じたことを真摯に語る白洲さん、戸塚さん、三浦さん。
撮影時のエピソードを聞くと、白洲さんは「過酷だったとは口が裂けても言えない」としながら、「気持ちの一端に触れることができた」と明かしてくれました。
