グローヴ荘の控室では、男性陣がメイクや着替え中。そこで突然、大瀬六郎(戸塚純貴)が警官をクビになったことをハツラツと報告し、全員の動きが止まる。あまりの事態に言葉を失う久部。

樹里が見守る劇場のロビーに久部が現れる。そこは学校帰りや会社帰りの人々が、開演を心待ちにしている会話で溢れている。久部は「あの人たちのためにも、決して中止にはしない!」と涙を流した。

そこへ蓬莱が駆け寄り、これまでにカットした幕間のシーンを復活させて、トニーの出演まで時間を引き延ばすのはどうか、と提案。すぐさま樹里が、以前全カットしてしまった“時”を演じるおばば(菊地凛子)のシーンの復活を思いつく。

おばば(菊地凛子)のシーンが復活!フォルモン(西村瑞樹)は新コンビ結成?

久部はその提案にのり、おばばのもとへと駆け出していく。セリフを忘れたと断るおばばだかが、懇願する久部に根負けし、WS劇場まで走る羽目に。

開幕直前、蓬莱が思いついた、タケノコ族の毛利里奈(福井夏)によるダンスで、さらに時間を稼ぐ。いよいよ開幕を迎えた『冬物語』。伴が是尾に対し、いつもよりゆっくり演じるようリクエストすると、もともと重厚に演じたがっていた是尾はこれ幸いと、たっぷり間(ま)をとって演じ始める。

久部は、事務所でトニーからの連絡の有無を大門に尋ね、さらに劇場の外へ。開演までには戻ると言っていたのに連絡もない状況に、街中に響き渡る声で「トニー!!」と叫ぶのだった。

舞台上は、おばば演じる“時”の登場シーン。おばばは、直前で必死にセリフを詰め込んだとは思えない堂々とした芝居を見せていた。

トニーの出演シーン近づくが、まだ戻ってこない。すると、“時”のシーン復活に気づいた是尾が、自分のカットされたセリフも復活させろと主張しだす。すでに終わったシーンばかりのため、難しいと説得する久部。

しかし、回想シーンのように挿入してはどうかというケントちゃん(松田慎也)のアイデアに、蓬莱も思わず「現代のシェイクスピアだ」とつぶやき、即座に採用された。

少しずつ時間稼ぎをするも、そろそろ限界を迎えようとしていたそのとき、舞台袖に現れたのはフォルモン。心配して見に来ていたパトラに「ついてこい」と言うと、久部に向かって「新コンビ、誕生の瞬間よ」と言い放ち、舞台へと飛び出していく。

そうしてフォルモンとパトラによるシェイクスピア漫才が始まる。四大悲劇を題材にしたネタを、即興コンビとは思えない抜群の相性で披露する2人に、客席は大爆笑。しかし、まだトニーは戻ってこない…。