奈美は、黒澤と通話したときの映像を確認し、話した相手は本物の黒澤ではないと断言。黒澤は右利きだったが、通話時の黒澤は左利きと思われる動作をしていた。
また、予言動画より以前の動画での黒澤は左手につけた腕時計が見えるぐらい、シャツの袖のボタンをはずしていたが、予言動画の黒澤は袖のボタンをはずしていない。予言動画は何者かが黒澤になりすましたフェイク動画だったのだ。
奈美は、黒澤がすでに殺害され、何者かがなりすまして予告動画を作ったと真相を解き明かした。その真相を受け、DICTメンバーは黒澤の身近にいた左利きの人間を探すことに。
教祖の息子・聡（市川知宏）を逮捕！その背後に犯罪組織が…！？
南方と掛川は、空港のロビーで飛行機を待つ聡を捕捉。走って逃げだした末に「証拠を出せ」と悪あがきする聡に、掛川が奈美とつながっているスマホを差し出す。
奈美は聡に、黒澤とのWEB通話から送信元のIPを特定し、聡であることを突き止めたと告げる。さらに、聡のパソコンを調べると、聡が黒澤になりすまして語る予言動画の元データが発見されていた。
聡は取調べで、幼いころから父の宗教ビジネスにうんざりしていて、いかにして教団をつぶせるか考えていたと供述。教団の金がなくなればいいと考えた聡は、教団の口座に入っていた金をすべて抹消。そのことを知った黒澤が怒り、2人はもみ合いに。聡は、勢いで黒澤を殺してしまった。
「いつかは殺すつもりだった」と、父を殺したことを悔やむ様子もない聡。巨額の金を消した方法についてはSNSで募り、コンタクトを取ってきた何者かに指南を受けたという。
その方法とは、銀行のシステムに侵入して短時間だけ有効なゴースト口座を作り、教団の金を流し、一定の時間が経つと口座ごと消えてしまうという、コンピューターウイルスを利用した犯罪とみられた。
この“指南役”がネットを通じて聡を操り、黒澤の精巧なフェイク動画を作らせたようだった。
早見は、今回の事件と数ヵ月前に発生した銀行のシステム障害に関連があるのではないかと推測。さらに、これまで起こった数々のシステム障害や停電も、同じ犯罪組織の犯行の可能性が高まる。
何らかの狙いを持った組織が、人々の日常を壊そうとしている。奈美は「どんな相手でも、必ず食い止める」と、身を引き締めた。
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